今、自殺対策は政治の出番だ
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マル激トーク・オン・ディマンド
第446回(2009年10月24日)
今、自殺対策は政治の出番だ
ゲスト:清水康之氏(自殺対策NPO法人ライフリンク代表)
シリーズでお送りしている民主党政権の課題。5回目となる今回は自殺問題を取り上げた。
日本の自殺者数は1998年に3万人を超えて以来、11年連続で3万人を超え、自殺率で見るとOECD諸国の中ではハンガリーに次いで2番目に高い。今年は景気低迷の煽りを受け、自殺者の数が上半期だけで1万7千人を超えるなど、このままいけば過去最悪となりかねない。
政府も決して手をこまねいているわけではない。07年に策定された自殺対策大綱に基づき、政府はさまざまな自殺対策を講じてきてはいる。にもかかわらず、自殺者の数は一向に減る兆しが見えないのだ。
内閣府の「自殺対策推進会議」のメンバーで04年以来自殺問題に取り組んできたNPO・ライフリンク代表の清水康之氏は、現在の政府の自殺対策は縦割り行政が邪魔になり、ほとんど機能していないと指摘する。
自殺に至る過程には複数の要因があり、自殺者は平均でも4つの要因を抱えているという。例えば、「事業不振」→「生活苦」→「多重債務」→「うつ病」などを経て自殺に至るという具合だ。しかし、現在の政府の対策は縦割り行政のために、関係機関の間で横の連携が取れていない。そのため、人を自殺に追いやる複数の原因に同時に働きかけることができないでいるというのだ。実際、自殺者の72%は、亡くなる前に専門機関に相談している。にもかかわらず、それを救うことができていないのが、現在の自殺対策の実情だ。
清水氏は政権交代によって政権の座についた民主党が掲げる「政治主導」が、自殺対策を有効に機能させるきっかけになることに期待を寄せる。政治が主導権を握れば、行政の縦割りの壁を乗り越えた戦略的かつ柔軟な自殺対策が可能になるというのだ。
また、民主党が政府系金融機関の個人保証の撤廃や連帯保証人制度の廃止をマニフェストで明示したことも、清水氏は高く評価する。個人保証や連帯保証人制度は、中小企業経営者や自営業者の自殺の大きな要因として以前から批判されてきたが、にもかかわらず、この問題は自民党政権下では放置されてきたからだ。
しかし、民主党のマニフェストや政策集を見る限り、民主党政権の自殺対策は必ずしも明確になっていない。自殺を減らすために現場で奔走する清水氏とともに、民主党政権が「政治主導」で実施すべき自殺対策とは何かを議論した。
今週のニュース・コメンタリー
・神保リポート:アメリカ政治動向
・イルカ漁映画「ザ・コーブ」をどう見るか
・ランキングでは測れない日本の報道の不自由度
・貧困率15.7% やっと出た数字をどう生かすべきか
<ゲスト プロフィール>
清水 康之(しみず やすゆき)NPO法人ライフリンク代表
1972年東京都生まれ。96年国際基督教大学教養学部卒業。97年NHK入局。『クローズアップ現代』などを経て04年退職。同年NPO法人ライフリンクを立ち上げ現職。
October 24, 2009
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October 25, 2009
コメント
日本の自殺者を語る上では、その年令構成にも留意すべきだと思う。11年連続で3万越えは確かだが、バブル崩壊で住宅ローン破綻や解雇が多かった頃は働き盛りの40代あたりが多かったし、最近はそれに加えて高齢者、そして若年層が増えている。端的に言って経済苦が大きな理由ではないかと思う。
特に一貫して30代、40代が多いのは問題で、それは母子家庭が残され、社会全体に深い傷を生むからだ。個人的体験だが、家のすぐ傍にある踏切で自殺があった。目撃者に聞いたら若い母親が生後間もない子を抱いたまま、線路の真ん中にうずくまっていたのだそうだ。生活再建の仕組みが機能していれば防げた悲劇だったのではないか。
元々、自殺者は年間1万人くらいで推移していた。これはどうしてもその位は出る自然数のようなものだが、その事から考えても3万越えは明らかに異常である。行政の縦割り問題も確かに深刻で重要だが、この数字を殆ど取り上げない大手メディアにも問題は少なくない。ネットでは既に長きに渡って警鐘が鳴らされてきているのに、である。
October 25, 2009
日本に自殺者が多い要因は、質の悪い教育です。
必要な知識も能力も授けず、テストと受験競争で無益な知識を詰めこませて、人生を生き抜く力を奪っていることが、日本に多くの自殺者が出る要因です。
女性グループやPTA等が、教員、教育関係者、議員などに「『おバカ教育』の構造」(阿吽正望 日新報道)を読むことを求めているのは、この本が、教育システムの欠陥、多くの人を不幸にする構造を解明し、改革の必要を明瞭に示しているからです。
すべての人が、教育の根本改革を求めて、声を出す必要があります。
人の不幸を放置する者は、親としても社会人としても失格ではないでしょうか。
October 29, 2009
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