動き始めたポスト京都と日本の役割

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第347回(2007年11月24日)
動き始めたポスト京都と日本の役割
ゲスト:小西雅子氏(WWF気候変動オフィサー)

プレビュー


 11月17日、スペインのバレンシアで開かれた国連気候変動に関する政府間パネル(以下IPCC)の総会で、第4次統合報告書が承認された。2001年以来となるIPCCのこの報告書は、4000人におよぶ科学者が「地球温暖化」に対して、科学的なデータに基づいて、検討を続けてきた地球温暖化に関する科学的分析の集大成で、今後の各国が政策決定する際の根拠となるものだ。

 今回の報告書では、地球温暖化の原因が人為的なものであることが、ほぼ断定されている。また、予想を超える早いペースで温暖化は進んでおり、このまま対策なしに放置すれば、今後地球全体の平均気温は最大で4度、海面も最大で59センチ上昇するなど、地球温暖化が、人類共通の全地球的な危機であることが、科学的に合意された。

 しかし、日本での反応は鈍い。WWFで地球温顔化の問題を担当する小西雅子氏は、バルセロナでの総会にもオブザーバーとして参加したが、日本政府が今回の報告書をまとめるために果たした貢献の大きさには一定の評価を与えつつ、温暖化を防止するための施策という面では、日本は大きく世界に遅れをとっていると嘆く。

 「シナリオは全て提示された。後は政治が決断して実行に移すだけ」と、小西氏は言う。だが、多くの面で日本は、欧米に大きく遅れをとっている。脱炭素化社会へ向けた取り組みでも、欧米ではこれをビジネスチャンスとして捉えしたたかに準備を進めているが、日本では肝心の産業界が長期的な施策に及び腰なため、政治も動こうとしない。そしてその根底には、環境意識そのものは高まっていても、それが政治的な行動となって現れてこない日本の一般国民の民度の問題も見逃せない。

 12月3日からインドネシアのバリではじまる国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP13)では、IPCCの報告書を根拠にして、京都議定書以降の国際的な枠組みが作られようとしている。ポスト京都では日本に何ができるのか、何をすべきなのか、小西氏とともに考えた。

<ゲスト プロフィール>
小西 雅子(こにし まさこ)WWF自然保護室気候変動オフィサー
1997年気象予報士合格後、天気報道に携る。2005年ハーバード大学大学院環境公共政策学修了。05年より現職。

November 25, 2007



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コメント

投稿者 ballplayer56 

環境問題のことになると、なぜこの番組は完全な「思考停止」になるのだろうか。いつもの批判精神はすっかり影をひそめ、胡散臭い「調査」や「科学的データ」を自明の事実かのように扱う。

それで出てくる議論と言えば「なんで税をかけないのか」だのの安易で人からカネを取るという話しかない。番組のテーマにすべきは「胡散臭い環境詐欺の真相を暴く」ことではないのか。寂しい限りである。

November 25, 2007

投稿者 bigapple 

陰謀論者の方ですか?

November 25, 2007

投稿者 pxcre2 

「平均の暴力」をあらためて確認した。
科学者はツバルの家を見ればいいだけのことだ。

番組で示されたグラフを見れば、CO2と気温上昇は明らかに相関関係がある。

もちろんそのデータを疑うこともできる。
要はIPCCの報告書を信用するかどうかだ。

「4000人におよぶ科学者の中から選りすぐった解釈」は、とりあえず信じるに値すると判断すべきだろう。

「環境問題」を元に「詐欺」を働く輩もいるに違いない。
そのこととIPCCの報告を信じることは別だ。

ただ大事なことは「どれほどのものともわからない危険」に対して「インチキだ」で済ますことは出来ないということ。

それが「インチキ」ならホッとできるというものだ。
その程度のコストなら支払うのにやぶさかでない。

たとえば水俣病の事実認定まではずいぶん時間がかかった。その理由は「科学的根拠」がなかったことなのを忘れずにいたい。

「危険は事前に防ぐもの」だという単純な話のはずだが。

November 26, 2007

投稿者 沈思黙考 

horowitz さん、下記URLが参考になりますよ。
http://online.wsj.com/public/article/SB110834031507653590-DUadAZBzxH0SiuYH3tOdgUmKXPo_20060207.html?mod=blogs

Mr. McIntyre's critique isn't going to settle the broader global-warming debate. Indeed, he takes no strong position on whether fossil-fuel use is heating the planet or, if so, how to cope. He just says he has found a flaw in a main leg supporting the global-warming consensus, the consensus that led to an international initiative taking effect this week: Kyoto.・・・


Mr. McIntyre's complaint is that supporters of Kyoto pushed for it by wielding a graph, the hockey stick, whose validity they'd never fully scrutinized. "Give me a break -- we are making billion-dollar decisions," he says, noting that businesses, by contrast, must carefully audit their financial statements and projections.・・・

The problem, says Mr. McIntyre, is that Dr. Mann's mathematical technique in drawing the graph is prone to generating hockey-stick shapes even when applied to random data. Therefore, he argues, it proves nothing.

「人為的排出二酸化炭素温暖化説」に対する懐疑を
改めて検討していたために、返事が遅れました。
近いうちに、投稿するつもりなので読んでみてください。

TheorySurgery さんのブログで知ったのですが、
http://feliscatus.blog77.fc2.com/blog-entry-63.html
面白い文献を紹介しておきます。
http://arxiv.org/PS_cache/arxiv/pdf/0707/0707.1161v3.pdf

December 17, 2007

投稿者 沈思黙考 

 ホッケースティック論争に関して、以前、私が投稿した内容は、
http://www.videonews.com/on-demand/341350/001192.php
『ウィキペディア(Wikipedia)』の「ホッケースティック論争」を踏まえたものですが、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%83%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E8%AB%96%E4%BA%89
対照的な評価をしているケース(増田耕一氏)を紹介しておきます。
読めばわかると思いますが、
どちらを選択するかで随分印象が変わってしまいます。
http://web.sfc.keio.ac.jp/~masudako/memo/hockey.html
「IPCCの第3次報告書(2001年)の結論を否定したい人たちが Mannたちの研究への批判を強調して伝えたため、たびたび話題になっただけである」
「IPCCの第4次報告書(2007年)が出た後はもう攻撃対象となることも少ないだろう」
「Mann et al. (2004)は、Mann et al. (1998)に対する訂正であり、McIntyreとMcKitrickの指摘を受けて見なおした結果だそうだが、内容は、1998年の論文の計算の材料として年輪などのデータのうちどれを採用したかの記述にまちがいがあった、というものである。その論文の結果には影響がない (None of these errors affect our previously published results.) と明言している。渡辺(2005)のように、訂正記事が出たという事実だけにふれて Mannたちが論文の結果のまちがいを認めたような印象を与えるのは、不適切である。」
「McIntyre & McKitrickとMannたちの対立では、研究に使われたデータとプログラムの提供がもうひとつの争点である。実際は、Mannは1998年の論文の材料のデータをインターネット上で公開していたし、アルゴリズムの説明も公開している。さらにプログラムも追加された(2005年7月)。」

 困惑した私が興味深く読んだのが、
先に紹介したウォール・ストリート・ジャーナルの記事と
http://online.wsj.com/public/article/SB110834031507653590-DUadAZBzxH0SiuYH3tOdgUmKXPo_20060207.html?mod=blogs
Wikipedia(英語サイト) の"Hockey stick controversy" です。
http://en.wikipedia.org/wiki/Hockey_stick_controversy
上記二つの日本語サイトに比べ、内容の充実ぶりに驚くと同時に、
色々と考えさせられました。Wikipedia に添付されている二つの図を見て、皆さんはどのように感じるでしょうか?
●20世紀後半に突如温度上昇する「ホッケースティック曲線」
http://en.wikipedia.org/wiki/Image:Hockey_stick_chart_ipcc.jpg
●「ホッケースティック曲線」では平坦だった部分(柄)に現れた温度上昇
http://en.wikipedia.org/wiki/Image:1000_Year_Temperature_Comparison.png
"Their criticisms were that Mann et al.'s reconstructed millennial temperature graph (the hockey stick) was an artifact of flawed calculations d serious data defects"
「Mann 等が再構成した千年の温度グラフ(ホッケースティック)は、不備な計算と深刻な欠陥データから成る人工物であると、彼ら(McIntyre and McKitrick)は批判した」
"artifact" という強い批判や下記文献のタイトルから、「ホッケースティック曲線」に対するマッキンタイア氏の評価がよくわかります。
"HOCKEY STICKS, PRINCIPAL COMPONENTS AND SPURIOUS SIGNIFICANCE" Stephen McIntyre and Ross McKitrick
http://www.climate2003.com/pdfs/2004GL012750.pdf

 the US National Academy of Sciences (NAS 全米科学アカデミー) による評価
"The substantial uncertainties currently present in the quantitative assessment of large-scale surface temperature changes prior to about A.D. 1600 lower our confidence in this conclusion compared to the high level of confidence we place in the Little Ice Age cooling and 20th century warming."
「小氷河期の寒冷化と20世紀の温暖化に対する我々(NAS 全米科学アカデミー) の高い信頼に比べ、西暦約1600年以前における地表温度変化の広範囲にわたる定量評価において、現在提出されている相当な不確実性が、「ホッケースティック曲線」に対する我々(NAS 全米科学アカデミー) の信頼を損ねております」

 先のウォール・ストリート・ジャーナルの記事("A variety of critics appear to be "on some kind of witch hunt")にもあるように、人為的温暖化賛成派は、人為的温暖化という大きな事実を打ち消さんがための重箱の隅をつつく事例としてホッケースティック論争を捉えており、「ホッケースティック曲線」は、懐疑派によって魔女狩りの対象にされていると述べていますが、同じく先のウォール・ストリート・ジャーナルの記事(↓)の経過にもあるように、
"The eye-catching image has had a big impact. Since it was published four years ago in a United Nations report, hundreds of environmentalists, scientists and policy makers have used the hockey stick in presentations and brochures to make the case that human activity in the industrial era is causing dangerous global warming."
懐疑派の言い分はこうです。
「ホッケースティック曲線」を持ち出して、大々的に温暖化の人為性を訴えてきたのは、人為的温暖化賛成派ではないか! 散々煽っておいて間違いを指摘されて都合が悪くなった途端、過小評価に転ずるとは姑息である!

 20世紀の温暖化と中世の温暖化では原因が異なるケースも考えられるとはいえ、二酸化炭素濃度と気温の相関図として、まさに
"the eye-catching image" として、有名になった点は否定できません。
私は、懐疑派の言い分の方に軍配を上げますが、皆さん如何ですか?

 今回長々と書き込んでいるのは、先頃、岩波書店『科学』7月号(明日香壽川×神保哲生)を通じて、明日香壽川・吉村純両先生のサイトを知ったことに起因しております。
http://www.cir.tohoku.ac.jp/~asuka/index.htm
懐疑派に対する反論を噛み砕いてわかりやすく説明してくださり、とても助かりました。分光学の見地(TheorySurgery さんのサイトを参考にしました)から、懐疑派としての見解を後日投稿しようと思っております。
http://feliscatus.blog77.fc2.com/archives.html

December 18, 2007

投稿者 Gershwin 

http://www.geocities.jp/obkdshiroshige/ondanka/ondanka.htm
の懐疑論の解説は入門編としてとっつき易いと思いますよ。

http://www.cir.tohoku.ac.jp/~asuka/index.htm
の人為温暖化懐疑論への反論(人為温暖化肯定論)は心許ないように感じます。例えば、

http://www.cir.tohoku.ac.jp/~asuka/地球温暖化問題懐疑論へのコメント21.pdf

の15ページについて。

議論7.最近の温暖化は主に太陽活動の影響である。
証拠1.過去においては太陽活動のレベルを示す黒点数と温度との相関関係が見られる。(池田2006、近藤2006)

に対する反論は
「Frohlich and Lean(2004)の太陽放射観測結果によれば、20世紀後半には太陽放射活動の活発化は見られない。」

私の見解。

http://env01.cool.ne.jp/ss02/ss023/ss0231.htm#005
の図2を参照。J.Overpeck et al.,この4世紀の北極における環境変化、Science,Vol.278,November 14,1997(pp.1251-1256),p.1254.

上記は北極圏のデータではあるが、太陽活動と気温、CO2濃度の因果関係は説明していると考えられる。その他、冒頭紹介の
http://www.geocities.jp/obkdshiroshige/ondanka/ondanka.htm
の図2-3、図2-6、図3-11、3-11の下の図なんてのが
太陽活動と気温および海面水温の関係を示唆していて、私はこれらのデータに信憑性を感じます。
 薬師院仁志氏著「地球温暖化論への挑戦」にはこれらの図が掲載されています(一部出所が不明瞭なものもあり)。


http://www.cir.tohoku.ac.jp/~asuka/地球温暖化問題懐疑論へのコメント21.pdf

の19、20ページについて。

議論11.
「CO2の温室効果による地球温暖化はなく、気温上昇がCO2濃度上昇の原因である。」

証拠1.
「keeling等(1989)の図4.のグラフによると気温の変化はCO2濃度変化よりも半年早く現れる。(槌田2005、2006、2007)。
http://env01.cool.ne.jp/ss02/ss023/ss0231.htm#001
の図1も同じ。」

に対する反論は
1. 「このグラフの(CO2濃度および気温の)振幅と時間スケールは非常に小さいので、現在の地球温暖化には殆ど影響を与えないレベルである。このような場合、CO2濃度は気温や降水といった環境変化の影響を受けて、気温や降水の変化より遅れた変動を示す。」

2. 「このグラフの関係を敷衍してCO2濃度の長期的上昇を説明しようとすると25℃といった大幅な気温上昇を仮定せざるを得ないが、そのような気温上昇は観測されていない。」

私の見解。
1.について)
 「長期観測においてCO2濃度の変化が気温の変化に先行している現象(CO2原因説を支持する)」を例示すればよいのだが、それは示せないらしい。短期観測なら気温の変化が先行して当然と言うなら、そのメカニズムを説明しなければいけないが、その説明もしていない。

2.について)
 なぜ25℃という大幅な気温上昇を仮定しなくてはいけないのかが説明されていない。人為でCO2濃度がある程度上昇していることは誰も(懐疑論者も)否定していない。CO2濃度に見合うように気温が上昇しないといけないとは肯定論者の主張そのもので、懐疑論者はCO2濃度(が原因で)に見合って気温が上昇するとは主張していない。

http://www.cir.tohoku.ac.jp/~asuka/地球温暖化問題懐疑論へのコメント21.pdf

の21ページについて。

議論11.
「CO2の温室効果による地球温暖化はなく、気温上昇がCO2濃度上昇の原因である。」の続き。

ここでは
図5のCO2濃度変化と海面水温変化に関しての論争。
「海水面の温度変化がCO2濃度変化に時間的に先行しているので、海面水温変化が原因でCO2濃度変化は結果である。」というのが懐疑論者の主張。

反論は
「海面水温の上昇下降と関係なく、CO2濃度は上昇している。」

私の見解
「たしかにそのとおり。しかし、海面水温の変化がCO2濃度変化の原因のようであることは説明できている。水温変化が時間的に先行しているから。別の理由、例えば太陽活動の活発化が遠因となって水温のベースが上がり、CO2濃度のベースが上がっていると考えても構わない。この図5は、水温上昇がCO2濃度上昇の原因のひとつであることを示している。」

 図6のCO2濃度と全球平均海面水温の時間変化は懐疑論者を論破する材料として提示されている。しかし、この図は海水温が長期で上昇、CO2濃度も長期で上昇という相関関係を示しているに過ぎない。CO2濃度が原因で地球温暖化は結果という因果関係を説明できていない。

その他。
 温暖化ガスと言えば、素人でも水蒸気を思い浮かべます。よく晴れた日(低湿度の日)の放射冷却なんてのは、水蒸気の温暖化効果が小さいという現象ですよね。

 昨今の地球温暖化議論では水蒸気の影響が話題にされていない。CO2とH2Oの温暖化効果は比較されるべきです。

 温暖化論者のスティーブン・シュナイダー氏は自著「地球温暖化で何が起きるか(田中正之訳)」で水蒸気の温暖化効果が非常に大きいことを認めている。(引用始め)最も重要な温室効果ガスは水蒸気である。水蒸気は、微量ガスの中で最も量が多く、地球放射の赤外スペクトルの大部分を吸収するからだ。二酸化炭素は、もうひとつの主要な温室効果ガスである。水蒸気に比べると赤外放射を吸収して再放射する度合いはかなり低いが、二酸化炭素が強い関心の的になっているのは、人間の活動によってその濃度が増えているからだ(引用終わり)

 気候に影響を与えると思しき二酸化炭素の重要性を科学的に示しているとは言えませんね。何を言っているのかということになります。水蒸気の方が、CO2よりも温室効果ガスとしては重要と言っているようにしか読めませんよ。

December 29, 2007

投稿者 Gershwin 

私が一番興味があったのは
http://www.cir.tohoku.ac.jp/~asuka/地球温暖化問題懐疑論へのコメント21.pdf

の37ページの

議論21.「CO2は地球放射の赤外線をこれ以上吸収しない。従ってさらなる温室効果を持たない。(図13.
http://www.sundogpublishing.com/fig9-12.pdf
と同じ)」です。

反論は
「この図13は赤外線の射出を0として、吸収の効果のみを現している。また大気全層の1回の吸収が飽和していることを示しているに過ぎない。実際の大気はCO2濃度が高まってくれば、吸収と射出を何度も繰り返すことになる。従って、大気全層一回の吸収の飽和がしているといっても、CO2濃度増大による温暖化効果の飽和を意味しない。
 圧力効果、ドップラー効果によりCO2濃度が増大すれば、吸収量が増大することが自明である。」

私の見解
「オーソドックス。懐疑論に対する反論は、地球が発する熱をCO2はまだ吸収できると言っている。しかし、衛星からの地球放射スペクトルという観測事実は、地球放射(地球が発する熱の意)はもうCO2によって大凡吸収しつくされていると物語っている。だから、今後CO2が増えたところで、新たに発生する温暖化効果は非常に小さいだろうと考えられる。
 http://www.sundogpublishing.com/fig7-6.pdf
を見れば分かるように、このCO2吸収帯域にはH2Oによる吸収もある。水蒸気を含めた効果の全体像を説明しなければ、CO2増大分の影響を評価できているとは言えない。
 また、穿った見方をすると、この図13は上記の”懐疑論に対する反論”がうまく当てはまる例を持ち出したに過ぎないように思われる。
”CO2は地球放射の赤外線をこれ以上吸収しない。従ってさらなる温室効果を持たない。”とは人工衛星ニンバス4号から観測された地球放射スペクトルによっても支持されている。つまり、地球放射のうち、CO2による吸収と放射の結果を含めて宇宙側に放射されたスペクトルのデータがあるということ。これに対して有効な反論を加えなければいけない。
http://www.geocities.jp/obkdshiroshige/ondanka3/ninbus4s.jpg
はニンバスのデータのひとつ(ただし古い、1971)。CO2吸収帯域である600~800(1/cm)付近は地域によらず220K(-53℃)という大気上層のスペクトルしか観測されていない。ということはCO2は地表(この場合の3地域は210K、285K、320K)の放射を吸収しつくしてしまっているというこになる。しかもこの帯域はH2Oも一部重複している。ニンバスのデータはよく晴れた日を狙って観測されたと聞くので、実際の平均的な状況としてはさらに地球表面の放射は吸収されていると思われる。
 圧力効果とドップラー効果について。
 圧力効果は気体分子同士の衝突の結果、気体分子のエネルギー分布が幅を持つということ。ドップラー効果は、気体分子の速度ベクトルの分布があるのでドップラー効果により吸収波長に幅が生じるということを言っている。しかし、これらは既に織り込み済みの効果である。織り込み済みの結果として地球放射はCO2にほぼ吸収されている。CO2濃度に対してどのような関数で効いてくるというのであろうか?。説明が無い。
 多重放射・吸収が起こるにしても繰り返せばエネルギーは低くなっていく。つまり長波長の赤外線になってCO2の吸収域から外れていく(幅は広がっていく)ので、放射・吸収を繰り返して際限無く気温が上がることはあり得ないと思われる。

 ただ、こういった説明をすると宇宙側に再放射されている分が異常に小さいという印象になるのですが、私は専門外なのでこの点については何とも言えません。最新の地球放射スペクトルって見てみたいですね。

December 30, 2007

投稿者 Gershwin 

>人為的温暖化という大きな事実を打ち消さんがための重箱
>の隅をつつく事例としてホッケースティック論争を捉えてお
>り、「ホッケースティック曲線」は、懐疑派によって魔女狩り
>の対象にされていると

 うーん、そうかも知れない・・・・(笑)。


>私は、懐疑派の言い分の方に軍配を上げますが、皆さん
>は如何ですか?

 (こら黙考!!。貴殿がどういった根拠で懐疑派に軍配を上げるのかをまず説明せよ。貴殿の紹介記事においては、貴殿は科学的論拠として何を重要している?。)


 技術論争のポイントは大きくは、次の三つではないかと私は考えます。

1.現下の人為温暖化論はコンピューターシュミレーションによる予測結果である。

2.実際の観測値は上記のコンピューター予測に矛盾していることがある。(人為のシュミレーションが観測値に一致するのは当然。人知を盛り込んでも矛盾するのがシュミレーションの実力。)

3.気象学者は地球の平均気温が上昇傾向の時代には温暖化論を唱え、下降傾向の時代には寒冷化論を唱えてきたという歴史を持つ。


2.について。
 コンピューターが人知を超えた新見解をもたらした例は科学史上には無いと言っても過言ではないでしょう。コンピューターは人知の範囲内の単純なモデルを、人力を遥かに超えたスピードで計算することができるもの(工業技術応用は全てそういう類)。これは予測というものとは異なります。天気予報と気候変動予測とは違うのです。(すでに速度の大きさ・方向のわかっている台風の移動予測と、長期の気候変動予測とは違う。)

 コンピューターによる気候変動予想は、コンピューターに与える式や諸条件(大気循環モデル、大気海洋循環モデル)として、現状の人知を超えたものが必要とされるレベルであり、信憑性があまりに低い。

 例えば・・・。
温暖化ガスとして大気に含まれているものに水蒸気がある。これはCO2よりも1桁~3桁高い濃度で大気中に含まれており、放射冷却で知られるように非常に大きい温暖化効果をもたらしていることが日常知られている。もし現在の気温上昇がCO2濃度に依存するのなら、水蒸気濃度の高い低緯度地域よりも、水蒸気濃度の低い高緯度地域(特に両極付近)で顕著にCO2温暖化効果が見られる筈である。コンピューター予測もそのよう予測をしている。ところが、実際の観測においては地球全体が平均的に気温上昇しているのである。

 また、1960~70年代にかけては北極地方の寒冷化と海氷や氷原の拡大が生じて、話題になった。ノルウェーのスピッツベルゲン諸島やアイスランドの被害は大きかった。特に1962年のスピッツベルゲンの港。ここは1930年代、1940年代は年に7ヶ月間、石炭の積み出しができたのに対して、この1962年は1~2週間であった。その後、1965年にはアイスランド北岸は極氷によってとざされ、1968年にはアイスランドとグリーンランドは完全に氷で繋がった。これは80年ぶりのことであった。

 もちろん1960年~1970年代は重化学工業が世界的に伸びて、CO2排出量も当然ながら伸びていた時代である。そして水蒸気濃度の低い地方でCO2濃度が上昇傾向にありながら、温暖化傾向など見られなかった。それどころか寒冷化現象が見られていた。


 ここで上げた程度の過去の過ぎた話も、人為温暖化論者は科学的に説明しきれていないのが実情。過去の矛盾も説明できないというのに、未来の予測はまともにできるとでも言うのでしょうか?。
 小西雅子氏が「懐疑論に付き合っている暇は無い。」などと述べるであれば、まずこの程度の簡単な素人の疑問に番組内でさらっと説明するべきでしょう。「なぜ非公開か?。うーん、それは国連ルールなんですねー。」などとどうでもよいことを言う時間はありながら、よくありがちな素人疑問集に回答する時間が番組内で作れなかったとでも言うのでしょうか?。

 小西雅子氏よ。まともな論者ならば、「IPCCの科学者が殆ど同意しているんだから。」ということを理由にご自分もCO2温暖化説を支持するのは不足ではありませんか。ご自分の言葉で懐疑論の例を上げて論破し、番組中でここがこう、あそこがこうと明快に斬って捨てる力をつけておくべきでしょう。そうでなければ説得力がありません。

January 2, 2008

投稿者 沈思黙考 

 horowitz さん、
> 軍配をあげる
と表現されているところを見ると、
神保氏のブログに投稿している私のコメントも読んでいただいたものと解します。
http://www.jimbo.tv/videonews/000417.php#c1203

今回のレスを読んで、真面目に答えるべきか? 躊躇しました。
horowitz さんの質問は、温暖化に対する私自身の見解ではなく
> スティーブン・マッキンタイアは結局、
> どの様な見解を持っているのでしょうか?
> 温暖化しているとは言えないと結論づけているのでしょうか?
ではなかったのですか?
この質問に対して、英文とはいえ、私は情報源を提示しつつ、
答えそのものを誠実に提示したつもりです。

> 英語のサイトを紹介されても仕方ありませんよ。
> 私たちが英語のサイトを自由に読めるという前提なら、
> 日本は情報鎖国ではない、異なる社会になっていることでしょう。
> 穿った見方をするならば、他人を力試しするためにわざわざ難解な情報ソースを提供されているかのごとく感じます。

私自身の母語も日本語であり、英語ではありません。
語学の壁があることはもちろん承知しておりました。
ただ今回の場合、horowitz さんの質問に答えるのに適当な日本語のサイトが、私の知る限り、見当たらなかったという事情をお汲み取りください。
多少苦言を呈しますと、口頭でやりとりするわけではなく、各種翻訳ソフトでそれなりに読める時代なのです。振動緩和をご存知なくらいの方であれば、私の紹介した英文(ウォール・ストリート・ジャーナル、ウィキペディア)は、それほど高い壁ではないのではないでしょうか?
もし、ドイツ人の文献のことを指しておられるなら、私は、horowitz さん以外の読み手の方への情報提供も兼ねていた旨をご承知置きください。
http://arxiv.org/PS_cache/arxiv/pdf/0707/0707.1161v3.pdf

 ホッケースティック曲線に関して言えば、
神保さんが温暖化の人為性を示す根拠として提示されていたので、
それはおかしいんじゃないですか? という意見を紹介したにすぎません。

 付言すれば、ウォール・ストリート・ジャーナルを紹介したのは、
DTさん等反懐疑論者からの突っ込みを期待してのことでもあったのです。
『科学』 2007年7月号 岩波書店 《対談》温暖化懐疑論に向かいあう 明日香壽川×神保哲生
http://www.iwanami.co.jp/kagaku/KaMo200707.html
「『ウォール・ストリート・ジャーナル』のような経済紙は、温暖化対策が経済活動の制約になることを嫌がる経済界の利益を代表している面もあるので、まだまだ温暖化対策には慎重で、結果的に懐疑派寄りになっているところがありますね。(神保氏)」
「『ウォール・ストリート・ジャーナル』も、以前ほどひどい懐疑論は出さなくなりました。(明日香氏)」

私は、紹介した記者(ANTONIO REGALADO)の背景までは承知しておりません。英文から浮かんできたイメージを日本語で表現しただけなので、もし不都合があれば、反懐疑論者から何らかの反応があるだろうと思っていた訳なんですよ・・・

 上記、『科学』「特集 地球温暖化をよむ ―IPCC第4次報告書から」は面白く読ませていただきました。
「地球温暖化については、今回のIPCCの第4次報告で、科学者間ではすでにコンセンサスが得られたと言っていいと思います」と述べておられた神保氏と同意見の 松野太郎氏((独)海洋研究開発機構・地球環境フロンティア研究センター)のような方ばかりだろうと思って読んだのですが、
藤井理行氏(国立極地研究所)のような方がいることを知ってホッとしたからです。藤井理行氏の見解を紹介しておきます。
「過去100年、とくにこの20年、温暖化が起きていることは間違いない。その原因の一つに温室効果気体の濃度の増加が挙げられるが、その温暖化のメカニズムを紐解くためには、CO2などの温室効果気体の地球規模の循環、炭素循環に関する研究が大切である。人間活動で排出されるCO2の約半分が大気中に残り、毎年 1.7 ppm の速度で増加しているが、
残りの半分の行方については、推定誤差がまだ大きい。陸域の植物がどのくらい吸収しているのか、海域ではどのくらい溶け込んでいるのか、植物プランクトンなどがどの程度吸収しているのか、炭素循環をしっかり押さえなければ、将来の予測や対策がきちんと立てられない。また、温暖化が、人為起源の温室効果ガスにどの程度因っているのか、海洋循環の変化との関係は?太陽活動や雲、エアロゾルの影響はどの程度か? など、まだまだ気候変化のメカニズムは未解明なことが多い」

January 6, 2008

投稿者 Gershwin 

>振動緩和をご存知なくらいの方であれば、

 このブログ読者の殆どはご存知ないでしょうから、こちらも参考にしてください。
http://env01.cool.ne.jp/index02.htm

 地球が放射した電磁波をCO2が吸収し、その後地球側に再放射するからCO2温暖化効果が生じます。

 しかし、
「”地球放射を吸収してエネルギーレベルが上がったCO2分子は、再び地球に放射しなくても”緩和する。」
ことがあります。

「緩和」というのは、「状態が変化すること。」を指すのですが、ここにおける文脈では大凡「エネルギーレベルが下がる。」という意味になります。

ポイントは、
「地球が放射した電磁波をCO2が吸収しても、その後放射せずに(熱線を出さずに)失活してしまうことがあり、その割合は実は大きい。」
ということです。

(CO2が電磁波を放射すれば温暖化効果ありで、無放射つまり電磁波を出さなければ、温暖化効果無し。)

地球放射を吸収したCO2の大部分は、主に分子衝突によって地表とのエネルギーのやり取りを行います。つまり熱線を出さない(無放射緩和)過程を経てエネルギーレベルを下げます。主に赤外不活性な分子(N2、O2)との衝突によると考えられています。

だからと言って安直に、人為でCO2が増大、→N2、O2の運動エネルギーが増える、→気圧が上昇、→気温が上昇、といったことにはなりません。

分子のエネルギー移動の形態は多様で、分子内および分子間における振動、回転、並進モードへのエネルギー移動や、共鳴エネルギー移動などもあります。

放射するという過程は数ある緩和過程の中でも (局所熱平衡にある常圧下においては) 非常にマイナーな過程と考えられています。

そのため、「再放射」という表現は放射過程を過大評価した表現と考えられます。

つまりCO2が地球に向かって再放射しているという現象は、温暖化論においては過大に評価されている可能性があるということになります。

 定性的な説明としてはこんな感じになります。

January 6, 2008

投稿者 Gershwin 

上記投稿文冒頭の

>このブログ読者の殆どはご存知ないでしょうから、こちらも
>参考にしてください。
>http://env01.cool.ne.jp/index02.htm

のURLは該当記事を探しにくいので下記に訂正します。

http://env01.cool.ne.jp/global_warming/report/theorysurgery/ts001.htm

January 6, 2008

投稿者 Gershwin 

>ホッケースティック曲線に関して言えば、
>神保さんが温暖化の人為性を示す根拠として提示さ
>れていたので、それはおかしいんじゃないですか? 
>という意見を紹介したにすぎません。

 たった4行程度の内容の主張が他人に上手く伝わっていなのでしょう。

>"artifact" という強い批判や下記文献のタイトルから、
>「ホッケースティック曲線」に対するマッキンタイア氏
>の評価がよくわかります。
>"HOCKEY STICKS, PRINCIPAL COMPONENTS
>AND SPURIOUS SIGNIFICANCE" Stephen
>McIntyre and Ross McKitrick
http://www.climate2003.com/pdfs/2004GL012750.pdf

 多分、上記のURLにアクセスしても専門外の人は誰も内容を理解できないでしょうね。例え翻訳されていても、あるいは例え読み手が大学の理科系学問をそこそこに理解しているくらいの人であってもね。(加えて自動翻訳などは、まともな日本語にならない場合が多いと私は思っている。)


 ”この文献はこういう内容です。私の主張の根拠はこの文献のこの部分のこういった内容の記述です。”と投稿者が自分の言葉で噛み砕いてコメントを書いてやればいいのだ。

 参照元の紹介はあくまで付属と位置づけるべき。

 詳細はここに全部書いてあるよ、ここを読めば分かるよとリンクを貼って、表現の厳密性に神経を使ったとしても仕方が無かろう。

 このブログは何百~何千人程度の人が、忙しい日常の中でざっと目を通すのだろうから、ある程度は読み手のことを想像して書かなければいけないぞ。


 英語の自然科学系学術論文などまず読めない。仮に翻訳できたとしても、内容を把握できないことが殆どだろう。

 一般のブログに科学内容を紹介する以上、表現は極力平明になるように努力しなければ殆どの人は理解できないでしょう。図が必要な場合は、できるだけ該当の図に即アクセスできるURLを紹介するようにする(自戒も含めます)。


 「本当によく分かっているのであれば、自分で咀嚼して、自分の表現にしてみろ。」とは、宮台氏が学生さんにも言われていることと、かつてマル激でも紹介があったぞ。

 マクスウェル方程式の意味を味わい、咀嚼できるほどの方なら、温暖化懐疑論の科学的論点を簡易に表現することくらい簡単だろう(笑)。そう、賢いやつは難しいことを簡明に表現し得るものだ。

 まず神保さんご本人も懐疑論の科学的内容を必ずしも充分に理解している訳ではないだろう。

 科学者同士の空中戦を番組でやっても仕方が無いというのが方針、はまだよいが、「熱いものを冷やせるくらいだからフロンは尋常じゃない物質。」などという発言をされてくらいなのです。いわんや一般視聴者においておや・・。

 苫米地英人氏に影響されて、物事を抽象化するのに熱心になるだけでも仕方が無い。表現をする場合、時にはその逆操作(具象化表現、具体例示)も必要なことがある。

January 6, 2008

投稿者 ノクノク 

そういうこと。だから長文は、ワンフレーズに敗北して、小泉純一郎みたいな人が強くなる理由。

January 9, 2008

投稿者 sollbeans 

>表現をする場合、時にはその逆操作(具象化表現、具体例示)も必要なことがある。
してみればよろし

January 9, 2008

投稿者 Gershwin 

ノクノクさん

>そういうこと。だから長文は、ワンフレーズに敗北し
>て、小泉純一郎みたいな人が強くなる理由。

 小泉は本質をごまかすためのワンフレーズでしょ。私が言っているのは明瞭、簡明に物事を伝えるよう努力したいと言っているだけですよ。

 私が沈思黙考氏に注文をつけたのは「自然科学論文の内容紹介をするのにURLだけ書くというのはいかがなものか。」ということ。結局、ホッケースティックのデータ捏造がどのように論証されたのかが誰にも伝わっていない。あれほど長文を書いたのにも関わらず・・・・、ね。

 日本語の書籍からは長文の引用を多用するのに、自然科学論文の日本語要約はなぜか記載の労を惜しまれているのがちょっと不思議に感じる次第。それほど高いハードルでは無いように思うのだけれど・・・。

 結局、ホッケースティックのデータ捏造がどのように論証されたのかが誰にも伝わっていない。あれほど長文を書いたのにも関わらず・・・・、ね。

January 16, 2008

投稿者 ノクノク 

科学に対する懐疑と、ルールに対する懐疑とが、混合されていると思います。福岡さん的に言うのなら「真善美」の内、真への懐疑と、善への懐疑です。

要点は科学、生活、政治の3つ。まず、環境問題は科学的な証明が難しく、怪しい点が多い。しかし、生活が逼迫してるんだから、科学的な解説なんてひとまずは置いておけば良い。とにかく対処が必要。そこでルール作りになるのだけど、ドサクサに紛れて、デタラメな制度を作ってないか?と疑いが出てくる。

こんな流れかなと思いました。

January 19, 2008

投稿者 Gershwin 

 「科学に対する懐疑」とはご冗談でしょう。「CO2温暖化論に対する懐疑」ですよ。

>しかし、生活が逼迫してるんだから、科学的な解説
>なんてひとまずは置いておけば良い。とにかく対処
>が必要。

ルールに対する懐疑の話。

 予防原則とは言っても、懐疑論から予防に対する動機は生まれないのでは。実在する疫病に対して予防するのであって、実在が疑われるものに対して予防するべしと言い出したら他にもキリが無さそうです。

 その疫病の実在を科学で証明してくれなければ、予防接種と称して肌に針がさされることに対して抵抗感を感じます(インフルエンザなどでは実際に生活者でも実在を一応は実感できるからして、予防接種に抵抗感はあまり無いでしょう。)。


科学に対する?懐疑の話。

 CO2温暖化について言うと、水蒸気による温暖化現象を我々庶民も知っています。放射冷却とは水蒸気温暖化が少ない時の現象です。また5℃や10℃気温が上がったって南極は氷点下じゃないかと考えることもできます。
 この問題に関して生活者は学者さんに文句を言うだけの生活実感を充分に持っているのではないでしょうか。


 環境をネタに公共事業をやるのは構わない。科学的整合性のあること、例えば砂漠化防止など必要なことは、建設業者に発注して早く実行して欲しいくらいですよ。

January 19, 2008

投稿者 沈思黙考 

 赤剥けた自尊心の末路・・・
語れば語るほど、自分で自分の首を締めてしまうことに、気づけない・・・
自己言及の奥深さすら味わえぬアホウどもだから、
言いっ放しに終始することに頓着のない毎回のコメント。
識字率の高さが招く悲劇・・・
これも「カーニヴァル(鈴木謙介氏)」なんですなあ・・・
退屈な日常に、生き甲斐を見つけられたようで、結構なことです。
御自愛を・・・

 この者達にとって、私は、
「人生で変な具合にけつまづかされた石ころ(あしたのジョー 第55話)」
なんでしょう・・・
わたくし一個人としては、
偉大な真理=「国民は永遠に成熟しない(藤原正彦著『国家の品格』)」と、相見える機会に恵まれ、いやはや何とも、
ありがたき幸せに存じまする。

説明が適切でさえあれば、理解できると思い込んでる輩には、
ホントに疲れます。
バカってのは、分からないことに耐えられない輩のことなんだよ。
自分の考えに合わない見解を留保できない程度の輩には、
文字通り、「馬の耳に念仏」でしょう・・・
端的に言えば「私はだれよりも釣り上手だ。
しかし、魚がいなかったのだ(ニーチェ)」って感じです。

 文科系トークラジオ Life は、勉強になります。
2007年11月28日
11月25日放送「暴走するインターネット2.0」part2
http://podcast.tbsradio.jp/life/files/20071125_2.mp3
「言葉の力を過剰に信じてるっていうのは・・・危うさを感じるな」
「強迫観念がどうしても生まれちゃうんですよね。伝えなきゃいけないからっていう・・・」
「伝わっていないことが見えてしまうので・・・ストレスを感じてしまう」
「何度も見たことがあると思いますよ・・・ブログのコメント欄とかで」


horowitz | 2008年01月05日 11:47
http://www.videonews.com/on-demand/341350/001192.php

> 穿った見方
こそが、horowitz さんの本心なんでしょう・・・
私自身には、
> 他人を力試しする
意図など全くありませんが、本日只今を以っても、質問に対する返礼すら物さず、奔放な自己主張を展開しただけの文面から察するに、まともな社会人ではないなあ・・・と判断いたしました。
こうしたコミュニケーション・ギャップこそ、出自に捉われず、匿名性を活かし、思い切って意思表明できるネットの特徴でもあるのでしょう。
いやはやありがたき幸せ・・・

とにもかくにも、見え過ぎてしまうことの利点なのか弊害なのか・・・
「一般民衆というのは、最後まで得体の知れない存在である(副島隆彦著『ハリウッド映画で読む世界覇権国アメリカ』)」
ことをつくづく感得した今日この頃です。

January 20, 2008

投稿者 ノクノク 

マル激を視聴すれば女も男も、男になれるのでしょうか?

>>beat & NSXさん
 「政治」と「生活」との対比なので「科学」という言葉の方が適切です。「CO2温暖化論」では各論の装いをしています。

>>沈思黙考さん
 やけに〈自己言及〉を多用しますね。他にも〈意味強度〉なんてのもあります(またの名を居直りとも言う)。内容が愚痴一辺倒になってます。社会学や哲学を、逃げの口実にしてはいけません。真摯に向き合う時は、題材に向き合い、相手を説得しましょう。
 おっしゃる通り、まったく持って、私のやってるのは戯れ! だけど《カーニヴァル》は好きではない。なぜなら定義があやふやだから。お祭りとは管理されている物です。無秩序に見えて秩序の中にあります。これでは言葉の定義を決定しているに過ぎない。そこが社会学的の善い所でもある。ただ相性が悪いのです。宮台さんのは楽しいけれど、鈴木さんのは退屈です。
 今の沈思黙考さんは、ただ口が悪いだけの人にしかなってませんよ? 頑張らなきゃダメです。そりゃ過剰に期待して失望するのはアホですが、裏切られるのが恐いからと言って、努力する人の足を引っ張ってはならない。どれだけ批判してもコケにしても結構ですが、超えてはならない一線では踏み止まらないとなりません。
 日本が堕落するのを嬉々として語るなんて、誤謬に逃げているだけです。素直に悔しがりましょう。気概のなさや、努力を怠ることを、恥じましょう。〈自己言及〉は役に立ちません。役立たずで無力だから無効化されているだけです。
 そもそも、ここに来てる人は〈自己言及〉という初歩を踏まえているのは、大前提でしょう。ただ、直接的には使わないんです。

January 26, 2008

投稿者 Gershwin 

コラ、黙考。

>端的に言えば「私はだれよりも釣り上手だ。
>しかし、魚がいなかったのだ(ニーチェ)」って感じで
>す。

 くだらんこと書いてるから、いつまでもウダツが上がらないんじゃないの?。ほんと得体が知れないよ(笑)。

>真摯に向き合う時は、題材に向き合い、相手を説得し
>ましょう。

題材に向き合うことが少ないのは確かだね。ご本業の?振動緩和の方もちゃんと理解できているのかどうか怪しいですな・・・。

January 26, 2008

投稿者 Gershwin 

コラ黙考よ!。出て来い!。

 大気中CO2の振動緩和についての見解を述べよ。知っていてなぜ書かない?。よく分かっていないことなのか?。

 文科系トークラジオを聞く暇があったら、振動緩和について書け。

 なぜ引篭もっている?。変な具合にけつまづかされたのか?。

February 4, 2008

投稿者 沈思黙考 

中間報告

 つねに変動している気候に対し、人為的温暖化の是非を確かめるには、それなりの根気が必要です。先行研究者の判断を吟味するにあたって興味深いのは、人為的温暖化論、懐疑論、どちらにも転向者が見当たらないこと。私自身は、懐疑論(温暖化の原因=分からない(人為的排出CO2とは確信できない))にコミットしており、温暖化論を展開する先人が、人為的排出CO2が原因だと確信した根拠を求めているところです。

 判断材料になった著作を挙げておきます。
田中正之著『温暖化する地球』(1989)
内嶋善兵衛著『地球温暖化とその影響―生態系・農業・人間社会』(1996)
北海道大学大学院環境科学院編『地球温暖化の科学』(2007)

 私の興味の対象は、対流圏における熱の伝わり方(伝導・対流・放射)の定説となっている真鍋淑郎博士の「放射対流平衡モデル」に対する懐疑です。「対流圏では、空気をあたためているのは、対流による地表からの熱輸送(『温暖化する地球』)」と述べておられるように、対流圏における熱運動の主役は、伝導・対流(N2、O2、Ar、H2O、CO2)であり、放射(H2O、CO2)はあくまでも二次的なものだ、と考えていたところ、一次元(鉛直方向)放射平衡モデルの解説にあたって、「各層は隣接する層から放射を受け取り、射出することでエネルギーを相互に交換する(『地球温暖化の科学』)」という渡部雅浩博士の説明(熱運動の主役=放射)に出会ったからです。放射のみによるシミュレーション(温度分布)のズレを観測値に合わせて補正したことを、対流の効果と述べていたので驚いた次第です。対流圏における熱運動の主役=放射(伝導・対流=脇役、副次的パラメータ)と解釈してしまえば、温暖化の主役=赤外活性な大気分子(H2O、CO2)となるのは、当たり前(悪い意味での同語反復)です。伝導・対流が、放射の補正パラメータ扱いでいいものだとは、私にはとても思えません。赤外線を吸収した分子の主要緩和過程は、放射ではなく、無放射(振動)であるというのが、量子力学の常識だからです。黒体輻射(熱放射)と励起分子の緩和過程の解釈に、整合性がない以上、懐疑論の旗を降ろせない、というのが現時点での私の立場です。


http://www-cger.nies.go.jp/qa/4/4-1/qa_4-1-j.html
地球環境研究センター 温暖化リスク評価研究室長 江守正多
「地表から放出された赤外線のうち、二酸化炭素によって吸収される波長のものがすべて一度吸収されてしまおうが、二酸化炭素が増えれば、温室効果はいくらでも増えるのです。なぜなら、ひとたび赤外線が分子に吸収されても、その分子からふたたび赤外線が放出されるからです。そして、二酸化炭素分子が多いほど、この吸収、放出がくりかえされる回数が増えると考えることができます。図2は、このことを模式的に表したものです。二酸化炭素分子による吸収・放出の回数が増えるたびに、上向きだけでなく下向きに赤外線が放出され、地表に到達する赤外線の量が増えるのがわかります」

 上記の江守正多氏の説明には大層驚かされました。
この説明は幾らなんでも煽動的に過ぎます。
光子*(赤外線)⇒ 吸収 ⇒ 放出 ⇒ 光子**(赤外線)⇒ 吸収 ⇒ 放射 ⇒ 光子***(赤外線)
  光子* の吸収・放出過程を通じて再登場した 光子**(赤外線)、
  再々登場した 光子***(赤外線)

エネルギー保存則という当たり前の見地から考えても、光子1個が分子間を単に遍歴しているだけのこと・・・ 光子1個が次々と新たな光子をネズミ算式に生み出している訳ではありません。
赤外線それ自体が温度をもって、熱い訳でもありません。赤外線を吸収した励起分子の緩和過程としては、分子振動(無放射=熱運動の正体=温度の起源)こそがメジャーであり、赤外線のキャッチボール(放射)は、非常にマイナーな緩和過程なのです。自由エネルギーの大きな電磁波(赤外線)が、水蒸気やCO2分子の吸収を通じて、自由エネルギーの小さな熱運動へと緩和していくのが、主たる現象であり、熱力学の常識です。江守氏ような方に、『NHKスペシャル 気候大異変 地球シミュレータの警告』と仰られても困ってしまいます。

 すっきりしない物言いに込められた真意を推し量っていただきたく、『現代化学 2008/3月号(東京化学同人)』における中田宗隆先生の化学基礎講座「地球温暖化現象に学ぶ物理化学の基礎(3)」を推薦します。
「赤外線の放射が起こるならば、大気の窒素や酸素の温度は水や二酸化炭素を経由して下がることになる」
 ← 自由エネルギーの小さな分子振動が、自由エネルギーの大きな熱放射に変わることの可笑しさを述べている訳で、とても愉快な人為的排出CO2原因説に対する当て擦りであると、私自身は解釈しております。

 私の主要な懐疑は、
教科書に必ず出てくる「地球のエネルギー収支」です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E5%83%8F:NASA_earth_energy_budget_ja.gif
地球表面からの熱の伝わり方(51%)における配分です。
 23+7=30%(伝導・対流) ≒ 15+6=21%(放射)
この比率はにわかには信じられません。私の対流圏における熱運動観を申しますと、伝導・対流 >> 放射 です。
どなたか御教示くださいませんか?

April 28, 2008

投稿者 沈思黙考 

参考図書
①NHK「気候大異変」取材班+江守正多
   『NHKスペシャル 気候大異変 地球シミュレータの警告』(2006)
②日本第四期学会 町田洋、岩田修二、小野昭編
  『地球史が語る近未来の環境』(2007)
③泉邦彦著『地球温暖化とオゾン層破壊』(1997)
④住明正著『エルニーニョと地球温暖化』(2003)

 真鍋淑郎博士のモデルを採りあげたのは、
「大気中に蓄積された二酸化炭素が実際に地球を暖めることの証明(①)」として、「気温の高さ方向の分布の計算を行い、大気中の二酸化炭素濃度が倍になったときに地表付近の平均気温が二度程度上昇するという結果を得た(①)」 「二酸化炭素による地球温暖化問題を、初めて正確に解明したのは、東京大学を卒業後、アメリカのGFDL(Geophysical Fluid Dynamics Laboratory)に移動した真鍋淑郎(Manabe and Weatherld, 1967)。真鍋は、当時、東北大学の山本義一教授が開発した大気放射の理論を応用し、一次元放射対流平衡モデルを開発し、現在の地球の気候(温度の垂直分布)を再現するのに成功した(② 住明正先生)」
「真鍋たちの一次元放射対流平衡モデル(② 住明正先生)」をベースに、二〇世紀再現実験を行なったところ、「1980年代以降の急激な温度上昇は、人間活動を考慮しなければ再現できない(② 住明正先生)」
という一連の記述に触発されてのことです。

「対流圏には大気の全量の70~80%が分布していますが、ここでは上層に比較的低温の重い空気が広がり、逆に下層には比較的高温の軽い空気が存在するので、上層と下層の空気がたがいにその位置をとりかえる対流の効果がたえず見られます(③)」
対流圏における熱エネルギーの移動形態(放射・伝導・対流)に関しては、「対流圏の温度構造を決めているのは・・・対流(④)」と確認できました。
真鍋淑郎博士のモデルへの懐疑・・・ひいては、CO2原因説への懐疑がつのります。

 市民のための環境学ガイド(安井至先生)のHPより
<引用はじめ>
「本来、議論すべきことは・・・IPCCの温暖化モデルをどのぐらい信用するか、ということ」「IPCCの主張を繰り返すと、「勿論、地球は揺らいでいる。そして、勿論、1800年ぐらいからの温度上昇もあった。しかし、シミュレーション結果によれば、1950年以降の地球の温度の揺らぎは、むしろ寒冷化に向かっている。しかし、実測された温度は上昇している。これは、人工的な要因が支配的であるという証拠だろう」、ということ」「IPCCがモデラー達の意見を聞きながら、議論をして90%確実という結論を出したことを無視することは不可能」「個人的には、IPCCに参画した学者達の顔を思い浮かべながら、この人々が全員詐欺師だとは思えない、と思うのだ。CO2の影響が強くなるように、モデルを意図的に「しつけた」とも思えない。90%確実といわれれば、それを信じる以外に方法は無いのだ」
<引用おわり>
過日のコメント(↓)を思い出す論調だったので、
何だか鼻白んでしまいました。
http://www.videonews.com/on-demand/341350/001192.php#com
> 結論を覆すのは無理ですよ。
> つまりは、個人のライター・学者では無理って事ですけどね。
> DT | 2007年12月03日 15:05

対照的なのが、TheorySurgeryさんのHP。
http://feliscatus.blog77.fc2.com/blog-entry-39.html
> ロンボルグによると、問題はIPCCの事務局にある。
> 事務局の中に、温暖化をことさら誇張し、
> 二酸化炭素など人類の排出物が温暖化の原因であるという話を反論不能な「真実」にしてしまおうと画策する「政治活動家」がいて、
> 彼らが(イギリスなどの)政治家と一緒に、議論の結果を歪曲して発表している。


「われわれが観測する大気の現象のほとんどは、お互いに同時現象として起こっているものが多く、その間に原因結果の関係があるものはほとんどありません(住明正著『地球の気候はどう決まるか? 地球を丸ごと考える4』 (1993))」という発言を重く受け止めている私自身は、以下のコメントに共感する者でありますので、安井至先生よりも TheorySurgeryさんの主張を是とする次第です。

http://feliscatus.blog77.fc2.com/blog-entry-53.html
> 「現代化学」8月号(No. 437) 量子光化学を専門とする中田宗隆氏
> 「温室の中にドライアイスを置いて二酸化炭素を増やしただけでは、温室の温度は下がることはあっても上昇することはほとんどない」と指摘し、
> 「疑問2 どうして、熱よりも二酸化炭素が温暖化現象の原因として注目されるのだろうか?」と読者に疑問を投げかけている。

http://feliscatus.blog77.fc2.com/blog-entry-56.html
> 放射平衡モデルではすべてのエネルギーをいったん放射に代表させて計算を行う。
> しかし、そもそも放射はエネルギーの主要な散逸過程ではないので、放射平衡を仮定した温度勾配の見積もり自体に妥当性はない。

http://feliscatus.blog77.fc2.com/blog-entry-59.html
> 私が考える温室効果は、再放射によるものではなく、
> 分子衝突によって周囲の分子に運動エネルギーとして赤外励起エネルギーを分配し大気を暖めることだと考えています。
> エネルギー収支には確かに「再放射」とあります。しかし、下層大気において、温室効果ガスが再放射を行う割合は非常に小さいと私は考えています。
> 基本的には、分子衝突により周囲の分子に運動エネルギーとして分配される割合の方がはるかに高いと思います。


 TheorySurgeryさん、中田宗隆先生も恐らく同意されることと思っておりますが、温暖化の原因をCO2に求めている江守正多氏や増田耕一氏の文面(↓)からは、量子化学(光化学)の素養が感じられません。
http://web.sfc.keio.ac.jp/~masudako/reading/ikeda2006.html
> 温室効果ガスを含む大気は、地表から出た赤外線を吸収するだけでなく、大気から出た赤外線も吸収する。
> 1回吸収したら終わりではなく、何度も吸収・射出をくりかえすのである。
> したがって、温室効果はまだずっと大きくなる可能性がある。
中田宗隆先生の文面(↓『現代化学 2007/8月号(東京化学同人)』)と比べれば一目瞭然です。
「赤外線を吸収した二酸化炭素が何らかの方法で大気の主成分である窒素や酸素に赤外線のエネルギーを渡し、それが窒素や酸素の運動エネルギーに変換されるときに、はじめて大気の温度が上昇する・・・二酸化炭素が赤外線を吸収しても、ただちに赤外線を放射してもとの状態に戻るならば、二酸化炭素が窒素や酸素との衝突によって大気を直接に暖めることはない(化学基礎講座「地球温暖化現象に学ぶ物理化学の基礎(1))」

 最後に、
「地球温暖化問題懐疑論へのコメント」への謝辞を加えさせてください。
http://www.cir.tohoku.ac.jp/~asuka/index.htm
「大気中二酸化炭素濃度変動と気温変動の関係」の解釈(下記URL)
http://www.jimbo.tv/commentary/000124.php#comments
に関しては、明日香壽川、吉村純両先生のご指摘通り、確かに縦軸のスケールの件に関しては誤解しておりました。反省する次第です。ありがとうございました。

May 2, 2008

投稿者 沈思黙考 

 池田信夫先生のブログで、
人為的温暖化懐疑論が採り上げられています。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/86511d76663734ad5d6057b791fc3cf9
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/6fbd1d3a0759bd65df11dc4a2d11ea5e

 私が懐疑論を披露するようになったのは、
「IPCCは第三次報告書で、地球の温暖化が、人工的な原因によって起きていることを、ほぼまちがいないものと断定している(神保哲生著『ツバル』(2004))」を読んでいたので、多少の躊躇はあったのですが、
神保さんのブログ(September 25, 2005)でのコメント
http://www.jimbo.tv/commentary/000124.php#comments
「正直のところ、私には地球温暖化が本当にman-madeな現象なのかどうかはわかりません」
「私からは何の核心的な結論も出てきませんので、ぜひ皆さんの意見を聞かせてください」に触発されてのことです。

 昨年の『科学』(2007年7月号 岩波書店 《対談》温暖化懐疑論に向かいあう 明日香壽川×神保哲生)において、
「地球温暖化懐疑論というのは、結局のところ地球温暖化の原因やメカニズムが、数学の証明問題のようにすっきりと「証明」してみせることは不可能なものなので、あれこれと難癖をつけるのが可能なために生じている主張なのではないかと思います」 「私が少々違和感を禁じ得ないのは、懐疑派というのは、主流派の主張にケチをつけているだけであって、匹敵する対案を提示しているわけではありません」と、懐疑派に対する非難を鮮明にされるようになった神保さんに対して、私が不思議に思うのは、懐疑派がどうして温暖化の他なる原因を示す必要があるのか? ということです。CO2とはとても考えにくい、乃至、考えられない、という主張で十分なのではないでしょうか?

 明日香先生の御意見「日本の懐疑派の大部分は、米国などの懐疑派との国際的なつながりはありません。だからこそ、世界的には流行っていない、あるいは米国の懐疑派の人たちは主張するのをやめてしまった「大気中の二酸化炭素濃度上昇は人為的起源ではない」といったような議論を、未だに延々と展開しています」は、本当なのでしょうか?
マイクル・クライトンの傑作『恐怖の存在』を遅ればせに読み、感慨に耽っていた身としては、明日香先生の御意見には首肯しかねます。
先頃、アメリカの専門家による反証本も公刊されました(皆さんにも一読をお薦めします)。
S・フレッド・シンガー、デニス・T・エイヴァリー共著『地球温暖化は止まらない 地球は1500年の気候周期を物語る』
http://www.amazon.co.jp/%E5%9C%B0%E7%90%83%E6%B8%A9%E6%9A%96%E5%8C%96%E3%81%AF%E6%AD%A2%E3%81%BE%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84-%E3%83%87%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%83%BBT%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AA%E3%83%BC/dp/4492800786/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1210956507&sr=1-1
明日香先生が「地球温暖化問題懐疑論へのコメント」で紹介されていた増田耕一氏の「ホッケースティック論争」の解釈とは、
http://www.cir.tohoku.ac.jp/~asuka/index.htm
http://web.sfc.keio.ac.jp/~masudako/memo/hockey.html
正反対のコメント(↓ December 18, 2007)をしていた私との符合が面白かったので紹介させてください。
http://www.jimbo.tv/videonews/000417.php
●小氷河期、中世温暖期を消し去り、現代の温暖化を誇張しているホッケースティック曲線に関する当局の姿勢
①「アメリカではクリントン政権もマンのグラフを取り上げ、2000年に発表した「気候の多様化および変動による潜在的影響の評価(U.S. National Assessment of the Potential Consequences of Climate Variability and Change)」の最初の図に据えた」
②「IPCC, Climate Change 2001: The Scientific Basis: Chapter 2, Section 2.3.3, "Was there a 'Little Ice Age' and a 'Medieval Warm Period'?"
 「小氷河期」と「中世温暖期」は存在したのか?
 「小氷河期」は北半球でこの時期に起こったささやかな寒冷期で、20世紀後半のレベルと比較すると摂氏1度以内のものだったとしか考えられない。・・・南半球における過去の気温変動の証拠はきわめて少ない。南半球で得られた夏期および年間の平均的な状態の形跡は、北半球とは著しく異なる様子を示している。唯一の明らかな類似点は、20世紀後半の比類のない温暖さである」
●著者シンガー&エイヴァリーのコメント
①「IPCCは事実上、世界の平均気温が1300年頃から急激に下がり(摂氏2~4度)、少なくとも1850年頃までそれが続いたという圧倒的な歴史的証拠および物理的証拠を無視しろと言っているのだ。・・・地球の気候は小氷河期に寒冷化しなかったとかれらは示唆している。世界循環がほんの少し「抑制」されただけだというのである」
②「実は1996年にIPCCが発表した第二次報告には、最近の地球の気候変動の歴史的実態を示す過去1000年間の気候史のグラフが含まれていた。このグラフには現在より気温が温暖な中世温暖期と、現在より寒冷な小氷河期が示されていた(IPCC, Climate Change 1995 Figure 22)。その6年後・・・「気候変化2001(Climate Change 2001)」においてIPCCは、地球の過去1000年の気候史についてまったく違った図式を提示したのだった。「気候変化2001」では、マサチューセッツ大学の若手博士マイケル・マン率いる1998年の研究に基づくグラフがでかでかと掲載された。マンたちの研究では数種の気温代替指標(だが主に年輪)をもとに、1000~1980年の約1000年間の気温変動を分析していた。そして20世紀の表面温度記録(ほとんどは都市部のヒートアイランドの公式温度計に記録された高騰した表面温度に由来)を、1980年以前の代用記録に粗雑に継ぎ合わせたのである。結果は目に見えて劇的だった。説明が難しい中世温暖期とやっかいな小氷河期はどこかへいってしまった。マンがわれわれに示したのは900年にわたる ― およそ1910年までの ― 安定した地球温度だった。そして20世紀の気温は手がつけられない勢いで急上昇しているように見える。マンのグラフは科学分野の人々には「ホッケースティック」として悪評を買った」
③「マンの研究がIPCC報告で発表された後、マッキンタイアとマキトリックは研究の原データを要求した。データは ― ぽつりぽつりと不完全に ― 提供された。つまり最初に『ネイチャー』に掲載されたとき、だれも査読用にデータを要求していなかったのだ! 二人は「照合ミス、原データの不当な切り捨てや外挿、古いデータ、地理的位置の誤り、不正確な主成分計算、その他の品質管理不備」のために、データが主張どおりの結果を生み出せないことを突き止めた。かれらは訂正と更新を加えた原データを使って、1400~1980年の北半球の温度指数をマンの方法で再計算した。これは『エネルギー&環境』誌に掲載され、データは古生物学世界データセンターの査読を受けた。
 S.McIntyre and R.McKitrick, "Corrections to the Mann et al.(1998) Proxy Data Base and Northern Hemispheric Average Temperature Series," Energy & Environment 14 (2003):751-71.
「主な発見は、15世紀初めの(温暖化)は20世紀のいかなる(温暖化)もしのぐということだ」と、マッキンタイアとマキトリックは述べている。つまりマンの研究は根本的に間違っていたのだ。 マンたちはまだこれを認めていない。かれらは「訂正」において、発表された代用データにはいくつかの誤りがあったが「これらの誤りのいずれもわれわれが先日発表した結果に影響するものではない」と、はっきりと述べている。
 Mann et al., "Corrigendum: Global-Scale Temperature Patterns and Climate Forcing over the Past Six Centuries," Nature 430 (1 July 2004): 105.」
④「マンの問題のついてのテレンス・コーコランのコメントがカナダの『フィナンシャル・ポスト』に掲載されている:
T.Corcoran, "The Broken Stick," Financial Post, 13 July 2004
 国連の気候変動勢力と京都議定書のプロパガンダの象徴の一つが、くず科学の一つとして一掃されようとしている。その象徴とは「ホッケースティック」だ。世界の気候はうまく安定した気温のまま1000年間続いたのに、20世紀後半になって突然急上昇したと主張してみせた便利なグラフである。何千もの報告と刊行物に複製して引用されたこの「ホッケースティック」が斬られようとしているというニュースが、気候科学コミュニティを席巻している。(中略) これは「ホッケースティック」を重要なプロパガンダツールとして使ってきた国連機関「気候変動に関する政府間パネル」にとって大きな恥となる」

 IPCCの "重要なプロパガンダツール" として使われてきたホッケースティック曲線・・・過去1000年間の気候史のグラフが大きく変更(IPCC 1996年 → 2001年(ホッケースティック曲線))されることになったにも関わらず、"だれも査読用にデータを要求していなかった"。 こうした一連の経過を恐らくは承知されていたであろう増田耕一氏のコメント「IPCCの第3次報告書(2001年)の結論を否定したい人たちが Mannたちの研究への批判を強調して伝えたため、たびたび話題になっただけである。IPCCの第4次報告書(2007年)が出た後はもう攻撃対象となることも少ないだろう」を読むにつけ、偽善的なものを感じずにはいれません。 "20世紀後半の比類のない温暖さ" というIPCCの見解(2001)と、"15世紀初めの(温暖化)は20世紀のいかなる(温暖化)もしのぐ" というマッキンタイア&マキトリックの見解(2003)を比較すればなおさらです。

⑤「世界の気温とずっと関係があったのは、太陽から受ける総熱量と、空気・水流によるその複雑な拡散である」
⑥「地球温暖化に関する科学的な合意(コンセンサス)などもちろんない」
⑦「アメリカとヨーロッパに対して向けられるべき最大の批判の一つは、自分たちは猖獗(しょうけつ)を極めていたマラリアを根絶するためにDDTを使ったのに、それがいまだに猛威をふるう熱帯には、それを使わせなかったということだ」
⑧「本書は、エコ活動家たちの地球温暖化に対する理解は、DDTに対する理解と大差ないものだと宣言する」

 レイチェル・カーソンを通じて知ったDDT・・・或いは、遺伝子組換え食品に対する過剰とも言える拒否反応を私自身反省しております。
二十世紀最大の悲劇のひとつとして、DDTの禁止を採り上げたマイクル・クライトン著『恐怖の存在』より引用。
「DDTほど蚊の駆除に効果的な殺虫剤はない・・・人体への残留毒性を批判されて使えなくなったわけだが、現実には、安全性の面で、DDTに勝る殺虫剤はない。それを禁止したがために、マラリアの発症例が増えて、死なずにすんだはずの人間が・・・死んでいる。DDTの禁止によって死んだ人間の数は、ヒトラーの犠牲になった者の数より多い・・・DDT禁止を強力に推進したのは、環境運動にほかならない・・・DDTに発癌性・・・はない・・・禁止されて二、三年もたつと、マラリアはふたたび世界的に猛威をふるいだした」


 『科学』(2007年7月号 岩波書店)
特集 地球温暖化をよむ ―IPCC第4次報告書から
「放射・対流平衡理論に立ち、分子の赤外吸収のデータを丁寧に扱って地球大気の温度構造を定量的にみごとに説明し(Manabe & Strickler, 1964)、その延長として二酸化炭素濃度が2倍の大気では地表気温は 2.4 ℃高いことを示したのは私たちの先輩の真鍋淑郎博士であった(Manabe & Wetherald, 1967)。温暖化論はこうした一連の理論の上に立っているのである。しかし懐疑論は、決してこの理論基盤に挑戦していない(松野太郎先生)」

 CO2が温暖化の主原因とは考えられない私としては、真鍋淑郎博士の論文も折りを見て読ませていただこうと思っております。

May 17, 2008

投稿者 沈思黙考 

危惧した通り、やっぱりこうなっちゃうんですね。
http://www.j-cast.com/2008/05/31020845.html
J-CASTニュース 世界中で原発ブーム CO2対策と原油高騰が後押し

> 世界中で原子力発電所の建設ラッシュが巻き起ころうとしている。・・・
> 地球温暖化の防止策に有効であることや、
> 火力発電に必要な原油価格の高騰が「追い風」になっている。・・・
> 「地球温暖化防止の影響が一番大きい」という東芝は原子力事業について、
> 2020年度の事業規模を1兆円に見込んでいる。

高騰したガソリン代を支払っている我が身が、まわり回って、
原発乱立を支えていくことへの理不尽さを味わっております。

June 2, 2008

投稿者 Gershwin 

こんにちは。

 要するにH2OやCO2が無放射で緩和する頻度が高いという点については意見は一致しているのですね。(温室効果自体を否定するものではないけれども。)中田宗隆先生は無放射緩和が全てと言っているのに近いような印象を受けますが、それは意見が分かれるのでは・・。

 放射冷却における水蒸気の役割はなんでしょう?。やはり衝突による気温上昇なのか、それとも反射(カーテン効果)なのか。私は後者のような気がします。

 とにかくIPCCが根拠としているグローバル気候モデルにおける放射強制力の値はやり直さなくてはいけない、と言えるようです。温暖化メカニズムが間違っているのだから、見積もりもやり直すべきなのでしょう。

 番組中で宮台氏が言っていたことを思い出します。

「東西冷戦崩壊時期に原発利権のために始まったCO2温暖化論議は時を経て形態を変え、環境で経済を回していくという動きに変わった。」

 要するに東西冷戦の終結により戦争で経済を廻すことが困難になり、環境で経済を廻す時代になった。その形態の一つが現代においては、排出権取引だったり、クリーン開発なのでは?京都メカニズムではCO2削減と認証される事業はクリーン開発と称されます。先進国が途上国に資金と技術を提供して排出削減事業を行い(フロンの破壊、炭鉱メタンの回収、再生エネルギー事業、セメント製造プロセスの改良等)、先進国が排出権を獲得できるというもの。この排出権を排出権市場で売ってもよいし、事業所の排出枠の増加に使っても良い。

 考えたら不思議ですよね。途上国の開発に対して環境団体は反対していたのに、クリーン開発なら (CO2削減なら)よいという方向に世の中は動いている。熱帯雨林を破壊してバイオ燃料プランテーションを作ることに対しては反対するとしても、小規模水力発電についてはどのように考えているのでしょうか。

 ひょっとするとフロンによるオゾン層破壊も環境経済の練習版だったのでは?。もしCO2人為温暖化が論破されたら、別の何かでてきて、また環境が危ないと煽るのでは?逆に言えば他にいい投資先が見つかれば、「ああ人為温暖化ね。あれウソだよ。」とうことになるのではないでしょうか。
 なーんてなことを最近思います。

 CO2温暖化については最近、『地球温暖化論のウソとワナ』(伊藤公紀、渡辺正共著)を読みました。IPCC第四次報告書の論文審査に関わった伊藤氏によれば、IPCCが根拠をする気候モデルには重要な3要素が反映されていないようですね。太陽の磁気活動、煤を種とした着色エアロゾル、地表の植生というのは大きな要素のようです。また飛行機雲についても雲の生成に影響を与える可能性も考えられるようです。

 気候感度(CO2濃度が二倍になった時にどれだけ気温が上昇するかという温度の値)も従来の気候モデルでは3℃だったのが、フォスター&グレゴリーの衛星からの地球吸放射赤外線観測によれば最確値は1.6℃だそうです。他にもシュワルツの海洋熱容量などの観測によれば1.1℃。チュレク等のエアロゾル遮蔽効果、海への熱輸送観測等によれば1.3℃。

 科学者どうしでも人為CO2温暖化説については色々と見解がわかれているようですね。それにしても今年になってから地球の平均気温が下がっているとか。一年先の予測も当たらないのに50年、100年後のことについてモノが言えるとは、どういうことなんでしょうか?。

 酔っ払って書いてます。すみません。私はメーカーの人間(技術系)ですが沈思黙考さんはどんな業界の方ですか?

June 21, 2008

投稿者 沈思黙考 

 Gershwin さん、はじめまして。
熱輸送には、伝導・対流・放射と3タイプが挙げられます。
地球温暖化の対象は、(放射も主役たり得よう)成層圏の温度(真鍋モデルの適用範囲)ではなく、(伝導・対流が主役である)対流圏の温度(真鍋モデルの適用外)のはずです。

放射冷却
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E5%86%B7%E5%8D%B4
(熱平衡にない以上)
「正確に言えば、放射冷却はどんな場合においても常に起こっている」
放射という形でのエネルギーの移動があれば、最終的には、放射した側の温度が下がるのは当然でしょう。ただし、H2OとCO2の蓄熱効果を同列で論じるのは、問題ではないでしょうか?
水蒸気 0.0~3.0%
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%83%E3%81%AE%E5%A4%A7%E6%B0%97
放射冷却として顕著に述べられている現象は、水蒸気 0%→数% レベルの変動であるのに対し、CO2は、ppmレベルの話です。定量的に言ってケタが違い過ぎると考えております。
ppm
http://ja.wikipedia.org/wiki/Ppm
H2Oの循環の早さに比べて、CO2の循環の遅さ(大気中に長く滞在する)を危惧する声を聞きますが、H2Oの変動分(<< 数%)と考えれば大した問題ではないというのが、私の解釈です。

 伊藤公紀先生の御主張は、専門的になりすぎて、人口に膾炙しにくいと考えております。雲(エアロゾル)の寄与は、定量的に研究しても、地球シミュレータと五十歩百歩で、ああいえばこういうに終始するのではないでしょうか?

 地球温暖化を始めとする環境問題は、キリスト教の原罪(生きている事そのものが罪である)に対する免疫を付ける意味で、良いレッスンになると思います。誤解しないで欲しいのですが、人間はやっぱり罪深い存在だと私は考えています。無邪気に罪を自覚するのではなく、罪を説く輩の魂胆に敏感であれ!ということを宮台真司先生は "再帰性" という概念で説かれているのではないでしょうか?

 Gershwin さんの質問に全てに答えている訳ではありませんが、
いまちょっと忙しいので、これぐらいで勘弁して下さい。

June 21, 2008

投稿者 Gershwin 

 すみません。沈思黙考さん個人に対してたくさんの疑問を投げかるという意図ではありませんでした。文章の書き方が疑問を投げる様であったのがよくなかったようです。(無視してくださって結構です。)

 ただどんな業界の方なのかなあと思ったわけです。

 温暖化論ですが、地球大気の質量の約80%が対流圏に存在しているということも引っかかりますね。量の問題は重要でしょうね。
 成層圏で高度とともに温度が上昇するそうですが、成層圏の中に存在するオゾン層が太陽からの紫外線を吸収するからです。
 とすると(CO2の無放射緩和よりも)オゾンの放射緩和による温暖化を心配する学者さんはいないのかと思います。濃度が低いことと無放射緩和が理由で問題視されないでいるのでしょうか。


 昨今のエネルギーと環境の動きから思うことですが、次のようなストーリーを想像しました。
1.石油はオイルピークを迎えて残りは半分しかないということに、この世の頂点にいる人々が気づいた。
2.ただ単に「石油が限界に近づいた。」と言うと資源争奪戦争になってしまう。(例えば石油はイスラム社会に偏在が多い故に、キリスト教文化圏の富はイスラム社会に移動という形で文明の衝突が起きる。)
3.そこでEUがCO2放出を制限する環境問題を持ち出して、いわゆる化石資源(石油・石炭・天然ガス)を上手に節約しながら使い、再生エネルギーで社会全体が回るように変えていく。
4.再生エネルギーでまかなえる量は少ないので人口は激減する。
5.再生エネルギー中心で世の中が安定して回るようになった暁にはCO2温暖化説は嘘でしたとしてお終いにする。


 再生エネルギーについて槌田敦氏は、経済原理に従うのが良くて、環境によいというだけの理由で導入する新エネルギーは石油を浪費するだけという論を展開されています。EPR(energy payback ratio)で考えると太陽電池や風力発電は石油を節約することにはならないのでしょうか?だとすると環境によいという理由で安易に導入すると石油文明が早く終わることになりますよね。

 「価格競争力が出るということ=既存のエネルギーシステムに対してEPRが高くなる」と考えてよいのであれば、太陽電池はダメで風力はo.k.なんでしょうね(飯田哲也氏の言では昨今の原油価格高騰で風力発電にコスト競争力があるとのことでした。)。槌田氏も推薦できるということになります。

 石油が減って価格がさらに急騰したら、エネルギー的にペイしなくても安い石炭エネルギーを使って石油を採掘するということも推測できます。(まるで貴金属扱い。)いずれにせよ、石油よりも低いEPRでしか社会に対してエネルギー供給ができないようなエネルギーシステムであれば、それが持続可能性が高いのだとしても現在の工業生産レベルを維持することはできないと考えます。

 しかしながら同じ公共事業をやるならば、無駄な道路を作るより太陽電池を作った方がいいのは明らかかと・・・。

June 22, 2008

投稿者 Gershwin 

 今、『CO2温暖化説は間違っている』(槌田敦著)を読んでいます。
 温暖化メカニズムについてP68 ~73辺りの説明では、(引用始め)「水蒸気による温暖化効果とは、地表の放熱の一部を大気が吸収し、また大気放熱の一部を地表が吸収するという熱のキャッチボール効果のことである。この大気の吸収と放熱は、殆どが大気中の水蒸気によりなされている。CO2やメタンなども温暖化効果ガスではあるが、大気中の水蒸気の量に比べてごく少量なので、大気の温暖化効果の殆どは水蒸気によるものである。この温暖化効果は、夏の草原や田畑に立つと良く分かる。夏の草原ではむっとした蒸し暑さを感ずるが、それは太陽光に照らされた地表と大気中の水蒸気の間で熱放射の交換がなされているからである。そのため、大気も地表も温度があがっているのである。」(引用終わり)と説明されています。

 これは中田宗隆氏の論と矛盾しそうな感じですね。N2とO2の衝突もあると考えれば、中田氏の見積りよりもH2O、CO2放射緩和の割合が高いということは考えられませんか?(計算が必要ですね)

June 22, 2008

投稿者 廉鵬 

Gershwinさん、はじめまして。

>>夏の草原ではむっとした蒸し暑さを感ずるが、それは太陽光に照らされた地表と大気中の水蒸気の間で熱放射の交換がなされているからである。

これは少し語弊がある言い方ではないかと思います。実際には、地表に含まれる水分が蒸発するときに生じる気化熱によって、地表の水分は地表の温度を下げる働きがあると思います。

天気のいい日に、芝生の上とか、じかにねっころがると、水滴でベトベトとしています。もちろん、日本のように湿度が高く、水蒸気が多ければ、放射冷却を防ぐ効果もあると思いますが、温室効果ガスのほとんどない、砂漠などの乾燥地帯の方がはるかに高温です。

もし、温室効果ガスにより地球大気の温度が現在のものに保たれているのだとしたら、温室効果ガスの殆ど効かない乾燥地帯の高温現象は説明できないのではないでしょうか。なぜ、「乾燥」地帯の温度が温室効果ガスの多い日本よりも高いのか。もちろん、高度の影響もあると思いますが、南天下ならば、条件はあまり変わりません。

June 22, 2008

投稿者 沈思黙考 

June 21, 2008 投稿者 Gershwin
> 中田宗隆先生は無放射緩和が全てと言っているのに
> 近いような印象を受けますが、それは意見が分かれるのでは・・。
僕はそんな解釈はしておりません。
赤外線を吸収した水蒸気の緩和過程として、
赤外線の再放射(人為的排出CO2温暖化説を唱える方々が
問題視している緩和過程)のような、対流圏において確率の低い
マイナーな緩和過程を考慮するぐらいであれば、
振動励起状態にある他の大気分子(N2やO2)から、
いわゆる温室効果ガス(水蒸気、CO2)へと
振動エネルギーが移動(=大気温度の低下)して、
振動励起状態になった温室効果ガスからの再放射を考慮せざるを得ない、
と揶揄しておられる訳ですよ。
対流圏の大気温度の起源は、
大気分子(≒N2とO2)の並進・回転・振動運動です。
●大気分子(≒N2とO2)の振動励起状態(高温)
 ⇒ 温室効果ガスの振動励起状態(高温化)
    = 当該大気分子(≒N2とO2)の振動緩和状態(低温化)
 ⇒ 赤外線の再放射
    = 当該温室効果ガスの振動緩和状態(=低温化)
 ⇒ 大気全体の低温化

もう一度、念押しして申しますと、対流圏において、
温室効果ガスの再放射という
非常にマイナーな緩和過程を想定するのであれば、確率的にいって、
N2やO2から温室効果ガスへの振動エネルギーの移動を通じた
赤外放射も考慮せざるを得ない、
温室効果ガスの再放射は、
振動エネルギーから放射エネルギーへの変化でもある以上、
温暖化ではなく低温化なんだよ、と茶化している訳ですよ。
温室効果ガスよりも、
N2やO2の方が圧倒的に多く存在している訳ですから、
温室効果ガスの再放射の重要視=低温化
になってしまう、ということです。
 ← ギャグでしょう? 中田宗隆先生の真意は、ここにある訳ですよ。

> 放射冷却における水蒸気の役割はなんでしょう?。
> やはり衝突による気温上昇なのか、
> それとも反射(カーテン効果)なのか。私は後者のような気がします。
赤外線を吸収した水蒸気の振動緩和現象のことでしょ?
水蒸気が多ければ、振動緩和する機会が増えて、暖かくなる。
水蒸気が少なければ、
当該赤外線は宇宙へと去っていくってことだと解釈しております。
反射(カーテン効果)=赤外線を吸収した水蒸気による赤外線の再放射、
という意味で仰っているのであれば、
それは間違いで、衝突による気温上昇だと答えます。
対流圏で励起状態にある水蒸気の周囲には、
圧倒的な数のN2やO2が存在している訳で、
水蒸気が再放射するよりも、
他の大気分子に振動エネルギーとして
エネルギーを再分配する確率の方が圧倒的だからです。

June 22, 2008 投稿者 Gershwin
> オゾンの放射緩和による温暖化を心配する
オゾンの放射緩和を仮定するのならば、
オゾンから宇宙へ再放射する機会が増える訳で、
地表への向かうはずだった元々の紫外線が減る訳だから、
話は逆(=寒冷化)でしょう。

> 濃度が低い
僕もそう思ってます。
いくら激しく分子運動していたところで、ぶつかる相手がいなければね・・・

June 22, 2008 投稿者 Gershwin

> 大気の吸収と放熱は、
> 殆どが大気中の水蒸気によりなされている
という表現は、
大気の赤外線吸収と赤外線放出は、
殆どが大気中の水蒸気によりなされている
ならば、納得ですけど・・・
ただ後半の文章から、「N2とO2」と「水蒸気」の比較ではなく、
「CO2やメタン」と「水蒸気」の比較をしているものと解釈すれば、
問題ないと思いますよ。

July 12, 2008

投稿者 沈思黙考 

池田信夫先生のブログで tanakac さんが
面白いビデオを紹介しております。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/b992de31c545305f74355d15bc819054
池田信夫 blog 地球は温暖化しているのだろうか
参考)山田の中さんの意見(2008-07-10 22:34:44)に大賛成。

http://jp.youtube.com/watch?v=hUKLOvtAUDk
①The Global Warming Swindle(地球温暖化詐欺) 1/8
●Professor Paul Reiter
IPCC & Pasteur Institute, Paris
4'38''~
IPCCは1500~2000人の世界的な科学者で
構成されていると言っていますが、
名簿を見れば分かる通り真実ではありません。
科学者以外の人が沢山います。
5'05''~
議論に同意せずに辞めた専門家を沢山知っていますが、
執筆者リストに記載されたままです。
そして2500人の世界的な科学者の一部となっているのです。


http://jp.youtube.com/watch?v=VYlkpClOevA&feature=related
②The Global Warming Swindle(地球温暖化詐欺) 2/8
●赤祖父俊一先生
4'38''~
二酸化炭素と気温に関連性があるとは言えません。

●Professor Richard Lindzen
Dept of Meteorology
Massachusetts Institute of Technology
7'14''~
温室効果による温暖化ならば地上から
高度11~12kmの対流圏の中央部が地表より温暖化するはずです。
  ←(ナレーション 7'49''~)
    気候モデルによるともし温室効果ガスが原因であるならば、
    温暖化の度合いが最も高いのはこの辺りのはずです。

●『地球温暖化は止まらない
  地球は1500年の気候周期を物語る』の著者
Professor Frederick Singer
Former Director, US National Weather Service
7'58''~
あらゆる気候モデルで地表から大気中へ上昇するにつれて、
温暖化の速度が上がるという結果になっています。
最大の温暖化は赤道上の高度約10kmで起こっているはずです。
10'14''~
高度に伴った気温上昇は観測されていないということです。
ほとんどの観測では高度が上がるにつれて、
温暖化率は僅かに低下しています。

●Professor Patrick Michaels
Dept of Environmental Sciences
University of Virginia
9'40''~
(極地を除いてですが)大気中へと高度が上がるにつれて、
温暖化率も上がると予測しています。
よく話題にのぼる衛星のデータだけでなく、気象観測気球のデータからも、
そういった現象が見られないのは明らかです。
実際のところ、地表の気温は上空よりもわずかに暖かいようです。
つまり、全然違ってるんです。


http://jp.youtube.com/watch?v=ba79ByzHAqU&feature=related
④The Global Warming Swindle(地球温暖化詐欺) 4/8
●Lord Lawson of Blaby
  ←(①のナレーション 8'21''~)
    1980年代の英国財務大臣であり、
    地球温暖化の調査に政府資金を拠出した最初の政治家
10'0''~
気候変動とか地球温暖化が話題となったとき、
マーガレット・サッチャーは、これは良いと思ったのです。
CO2を排出しないから論拠になる。原子力に向かうべき理由になると。
これがおおよそ彼女が実際に言っていたことです。


http://jp.youtube.com/watch?v=y1Na9cYpgqg&feature=related
⑤The Global Warming Swindle(地球温暖化詐欺) 5/8
ナレーション 0'00''~
サッチャーの要請で英国気象庁は、気候モデル部門を設立しました。
それが新しく国際委員会となる
気候変動に関する政府間パネルIPCCの基礎となりました。


http://jp.youtube.com/watch?v=hWVhnHpV9OE&feature=related
⑥The Global Warming Swindle(地球温暖化詐欺) 6/8
ナレーション 5'02''~
1990年代、NASAの気象衛星により、
極地の海氷が自然に大きく拡大したり、縮小したりするのが分かりました。
ナレーション 5'26''~
ニュースで北極の端から氷が崩落する映像を放送しますが、
イギリスの秋の落葉のように、
北極ではこれが普通の出来事だとは報道しません。

●赤祖父俊一先生
5'38''~
「氷山が氷から落ちるのを見ましたか?」と聞かれたら、
「はい、春の到来です。毎年起きていますよ」と答えています。


http://jp.youtube.com/watch?v=01K2Vdud61A&feature=related
⑦The Global Warming Swindle(地球温暖化詐欺) 7/8
●Professor Paul Reiter
IPCC & Pasteur Institute, Paris
2'01''~
私がIPCCを辞めたとき、それで終わりだと思いました。
しかし最終草案をみたら、私の名前がまだ載っていました。
私は削除するようにお願いしました。
リポートに貢献したので名前は残してあると言われました。
私の意見は全く聞き入れられなかったのだから、
貢献などしていないと言いました。
激しい言い争いの末、
最後に訴訟すると脅したら名前を削除されました。
よくあることなんだなと思いました。
議論に同意せずに辞めた専門家が沢山いることを知っていますが、
そういった人々も著者リストに載ったまま
2500人の世界的科学者の一部となっているのです。

●Paul Driessen
Author, Green Power, Black Death
8''56'~
予防原則とは非常に面白い野獣です。
基本的に特定のアジェンダやイデオロギーを奨励するために使われます。
常に一方向にしか使われません。
あるテクノロジーを使うリスクについては言及しますが、
例えば、化石燃料などですが、
使わないことで生ずるリスクには言及しません。
そのテクノロジーの恩恵については、
決して言及しないのです。

July 12, 2008

投稿者 Gershwin 

うーん??

>> 中田宗隆先生は無放射緩和が全てと言っているのに
>> 近いような印象を受けますが、それは意見が分かれるのでは・・。
>僕はそんな解釈はしておりません。

>温室効果ガスの再放射の重要視=低温化
>になってしまう、ということです。
> ← ギャグでしょう?
> 中田宗隆先生の真意は、ここにある訳ですよ。

それは理解しています。だからCO2の再放射について

> 中田宗隆先生は無放射緩和が全てと言っているのに
> 近いような印象を受けますが、

となるんですが・・。??どこに認識の違いがあるんだろう???

 中田先生の説は無放射緩和中心ですが、槌田先生は自然放射緩和ありという説に立っているように思われるので、

>それは意見が分かれるのでは・・。

というつもりでした。


 まあ、それはともかく『地球温暖化詐欺』情報ありがとうございます。私も見ました。興味深いですね。やはり「太陽が原因の宇宙線量の変化が雲量の変化に影響するという説」は強力ですね。

 政治の話はああやっぱりという感じですね。面白いけど特にコメント無しです。

July 15, 2008

投稿者 沈思黙考 

参考)
http://en.wikipedia.org/wiki/Martin_Durkin_%28television_director%29
地球温暖化詐欺の番組プロデューサー
 Martin Durkin (television director)

The film has drawn wide-spread complaints from the scientific community, citing numerous errors and misleading claims.
予想通り、
人為的地球温暖化説側からの激しい非難の矢面に立った訳ですね。

非難その1)
http://www.telegraph.co.uk/news/uknews/1545873/%27The-global-warmers-were-bound-to-attack%2C-but-why-are-they-so-feeble%27.html
I am attacked for using an "old" graph depicting temperature over the past 1,000 years. They say I should have used a "new" graph - one used by Al Gore, known as the "hockey stick", because it looks like one. But the hockey stick has been utterly discredited. The computer programme used to generate it was found to produce hockey-stick shapes even when fed random data (I refer readers to the work of McIntyre & McKitrick and to the Wegman Report, all available on the internet).
ホッケースティック曲線を引用しなかったことで非難されたようですが、
McIntyre & McKitrick の論文を引用して反論したようですね。

非難その2)
http://ocean.mit.edu/~cwunsch/papersonline/channel4response
I believe that climate change is real, a major threat, and almost surely has a major human-induced component.
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Great_Global_Warming_Swindle
Carl Wunsch, professor of oceanography at the Massachusetts Institute of Technology, was also interviewed but has since said that he strongly disagrees with the film's conclusions and the way his interview material was used.
 ⇒ the interview with Carl Wunsch was removed for the international and DVD releases of the programme
Prof. Carl Wunsch は、都合よく誤用された旨・・・明確に抗議してますね。
これは、Durkin 氏の勇み足だったようで、
DVDからは取り除かれちゃったんですね。

英語のウィキペディア
「The Great Global Warming Swindle」を読んでましたが、
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Great_Global_Warming_Swindle
日本語のウィキペディア
「地球温暖化詐欺 (映画)」として、翻訳されてるんですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%83%E6%B8%A9%E6%9A%96%E5%8C%96%E8%A9%90%E6%AC%BA_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
特に、下記の件に関しては、注視していこうと思っております。
Variations in warming rate.
The programme states that all models of greenhouse effect-derived temperature increase predict that the warming will be at its greatest for a given location in the troposphere and at its lowest near the surface of the earth. The programme asserts that current satellite and weather balloon data do not support this model, and instead show that the surface warming rate is greater than or equal to the rate in the lower troposphere.
温暖化の速さのばらつきについて。
番組では、温室効果による気温上昇のモデルのすべてが、対流圏での気温上昇が最も大きく地表の近くで最も小さいことを予測しているが、
人工衛星や気象観測気球による現在のデータではこのモデルに反して、地表での気温上昇が対流圏の下部での上昇以上に大きいと主張した。

July 17, 2008

投稿者 沈思黙考 

赤祖父俊一著『正しく知る地球温暖化』について・・・
私の地球温暖化に対する考え方を
基本的に肯定してくださった有り難い本でした。

「自然変動は太陽の変化と火山活動だけではない。
地球を少なくとも4回襲った大氷河期の原因も含めて、
まだ原因のわからない気候変動が多くある」
 ← 地球温暖化問題懐疑論へのコメント
    (2008 年7 月7 日 Ver. 2.4)
     東北大学 明日香壽川
   図2. 気候モデルによるシミュレーション結果
     (出所:Shiogama et al.(2006)を改変)
http://www.cir.tohoku.ac.jp/~asuka/index.htm
に対する反論です。雑誌『科学』(2007年7月号 岩波書店
 《対談》温暖化懐疑論に向かいあう 明日香壽川×神保哲生)
において、神保さんは、
「地球温暖化懐疑論というのは、結局のところ地球温暖化の原因やメカニズムが、数学の証明問題のようにすっきりと「証明」してみせることは不可能なものなので、あれこれと難癖をつけるのが可能なために生じている主張なのではないかと思います」
「私が少々違和感を禁じ得ないのは、懐疑派というのは、主流派の主張にケチをつけているだけであって、匹敵する対案を提示しているわけではありません」と述べておりましたが、赤祖父俊一先生の見解は以下のように続きます。


「まだ原因不明の自然変動が多くあり、小氷河期の原因はまだわかっておらず、したがってその回復(温暖化)の原因も不明」
「中世の温暖期の原因は究明されていない」
「小氷河期を認める者も小氷河期は終わったので現在の温暖化は炭酸ガスによるものだと主張するが、根拠はない。実際、そのような研究者などに何をもって小氷河期が終わったとするのかとその理由を聞いても、答えはない」
「筆者はまだ究明されていない自然現象の原因について論じ、尽きない議論に巻き込まれることを避け、多くの専門科学雑誌や報告に発表された(すなわち、厳密な審査を受けた)数々のデータによって、小氷河期が実在したこと、そして現在はそれから回復中(すなわち温暖)である証拠を示す」
「コンピュータは、ある物理現象の過程が方程式で表わされるまで理解できたとき、定量的にその現象を調べるために使う。 中世の温暖期、小氷河期、1910~1940年の温暖化、1940~1975年の寒冷化の原因はまだ不明であると言ってよい。すなわち、物理過程がわからず、方程式にできないのである。したがってコンピュータを使うことができない」


「IPCCは現在の温暖化がかつてない異常気象であるとして、それを強調したいため、ホッケー・スティックの図を使って「中世の温暖期」や「小氷河期」を軽視している」
「IPCCは小氷河期の存在を最初から否定してしまったので、現在の温暖化はホッケー・スティックの図にしたがって1900年頃から始まったとするとしてしまった。もし彼らが小氷河期の存在を認めていれば、現在進行している温暖化が1800年頃より直線的に続いていることがわかっていたはずである。すなわち、炭酸ガス放出が急激に増加し始めた1946年より150年も前から始まっていたいたことに気がづいたはずである。したがって、現在進行中の温暖化には自然変動が大きく寄与していることが明白であったはずである」

「IPCCは、1900~2000年までの地球平均気温変動をコンピュータで再現でき、しかも、さらに2100年までの変化を推定できるとしている。そこでIPCCに、1900年代(20世紀)の後半に起きた温暖化の地理分布を再現できるかどうかについて研究を依頼した。・・・このプロジェクトを考えついたのは、観測結果とコンピュータによる再現結果が両方とも100パーセント正確であることはあり得ないので、その異なった部分を観測、コンピュータのシミュレーションの両方を比較しながら、両者をもっと正確になるようお互いに努力したらよいのではないかというのが最初の目的であった」
 →「観測とシミュレーションのギャップを埋めることは不可能であることがわかった。両者の差があまりに大きすぎるのである」
「IPCCのシミュレーション・グループは今まで何をやってきたのか。過去100年間の気温変化を再現できても温暖化分布が再現できないということは、過去100年間の気温変化の再現結果も疑問である」
 ⇒「再現できないという結果はもしかすると北極圏大陸部の温暖化は炭酸ガスの温室効果ではなく、自然変動ではないであろうか」

「政策立案者で、IPCCの分厚い報告書を読んだ者は誰もいないであろう。専門的すぎてわかるはずがない。科学者でも取り扱われている分野の研究に詳しくなければ、読まない(しかも、専門科学雑誌のような厳密な審査を経た論文ではない)。しかし、この報告書のその分厚さと重さのために、そして130ヵ国の2500人の専門家の「一致した意見」として、政策立案者にその「要約」版を「科学者の一致」として信頼させ、地球温暖化を重大政策にすることを決定させたことは、容易に想像できる。この「要約」が本当にIPCCの報告書の研究論文の要約かどうかに疑問を持った科学者(IPCCに参加した)もあり、抗議さえした者もあったが、IPCCの主導グループに無視されたようである。IPCCの最初からの政治的意図のための作文であった」
「科学者の中には、炭酸ガスが赤外線を地球に反射する温室効果を起こす物理過程は正しいという理由だけで現在の温暖化は炭酸ガスのためであろうとし、IPCCの結論に同意した者も多い」
「連邦上院の公聴会で一人の上院議員が私に「家は火事である。お前らは今さら何を……」と発言したので、筆者は「火事かどうか見届けずに水をかけたら家具が駄目になるのではないですか」と答えた」

「筆者は13年間(1986~1999年)にわたって米国唯一の総合的北極圏研究の要点であるアラスカ大学地球物理研究所の所長として、地球温暖化問題はもちろん北極圏の地球科学全般にわたり国際的に研究者を指導し、若手研究者を育成してきた。北極圏では自然変動が極めて顕著であるためである。また、地球温暖化研究については北極圏における気候変動研究の必要性を痛感し、まだこの問題が一般に認識される以前の1988年に、日米協力でこの問題を研究することを文部省(現在の文科省)に提案し、1999年には日米協力で国際北極圏研究センターがアラスカ大学に創設され、7年間その所長を務めてきた。さらに米国では大学の研究所といってもほとんど独立採算であるので、研究所の進む方向を見誤らないよう、常に世界情勢に注意し、多くの国の人たちに接してきたことも勉強になった」と述べた著者の結論です・・・
「自然変動を同定し、現在進行中の温暖化からそれを差し引くことによって、人間活動による炭酸ガスによる温暖化率を推定した。そして現在の温暖化の六分の五が自然変動によるもの、すなわち炭酸ガスによる温室効果はわずか六分の一であることを証明した」

August 16, 2008

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