藤原和博という男
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マル激トーク・オン・ディマンド
第305回(2007年02月02日)
地域の「ハブ」としての公立校再生プランとは
ゲスト:藤原和博氏(東京都杉並区立和田中学校長)
今春私立中学を受験する子供の数は過去最高の5万人を超え、「公立離れ」が加速していることが明らかになった。しかし、東京都内で民間から採用された初の公立中学校長として数々の画期的な施策を打ち出す和田中学校の藤原和博氏は、地域社会の「ハブ」になることが可能な公立中学校にこそ大きな可能性があると主張する。
実際藤原氏は2003年の校長就任以来、地域社会を巻き込みながら、公立中学としては例を見ないユニークな施策を次々と打ち出してきた。
その一つ、「よのなか科」の授業では、地域や社会の一線で活躍する人々を大勢教室に招き、ハンバーガー店の経営シミュレーションをロールプレイすることで実際のビジネスを体験させたり、実際にホームレスを招き子供と大人が一緒になってホームレスと社会の関わり方のあるべき形についてのディベートを行ったりしている。
他にも、毎週土曜日に希望者が大学生達と一緒に勉強する「土曜日寺子屋」(通称:どてら)や、地域の大人に図書室や校庭などの学校施設の管理を委託する「地域本部」の設置など、従来の公立中学のカリキュラム編成を越えた地域ぐるみの新たな試みが、藤原氏の就任以来和田中学校で実施されている。
こうした試みは子供達の基礎学力の向上に加え、コミュニケーション能力や論理構成能力といった「生きる力」を養成すると、藤原氏はその意義を強調する。成熟した近代社会では、問題に対して常に一つの正解があるとは限らないため、これまで強調されてきた正解をすばやく導くための「情報処理能力」だけではこれからの世の中では通用しない。より多くの人が納得できるような「納得解」を捻出するための「情報編集力」が、これからは求められる。そうした能力の養成を意図したプログラムを実践していると藤原氏は言う。
しかし、藤原氏の真意は教育分野にはとどまらない。和田中学校の試みは、公立中学が地域の大人を巻き込むことで、子供の教育効果と同時に、地域の大人達の参加を促し、子供と地域社会の大人の間の「ななめの関係」を生み出す。そこに失われた地域内の新たなコミュニケーションが生まれ、それが地域社会を再生させる重要な鍵になると藤原氏は説く。公立学校がそのような形で地域の「ハブ」となることで、21世紀の日本に求められる地域社会の再生を図ろうというのが、藤原氏の描くグランドビジョンだ。
リクルートのエリートサラリーマンから校長に転じた藤原氏の和田中学での試みとは一体どのようなものなのか。これは全国に広がる可能性のあるものなのか。それが全国に広がれば、地域社会にどのような変化が出てくるのか。和田中校長の任期を一年余りを残した藤原氏と共に考えた。
<ゲスト プロフィール>
藤原 和博(ふじわらかずひろ)東京都杉並区立和田中学校長
1955年生まれ。78年東京大学経済学部卒業後、リクルートに入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任後、ヨーロッパ駐在。96年に年俸契約の「フェロー」制度を創設し、その第一号となる。02年に東京都杉並区教育委員会参与(教育改革担当)に就任。03年より現職。著書に『人生の教科書 よのなかのルール』『公教育の未来』『「ビミョーな未来」をどう生きるか』など。
February 5, 2007
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コメント
今回の放送は、地域コミュニティーの再生に具体的解決方法の一助として
従来から有った、地域から学校に入ると言う観点とは逆の学校から地域との
コネクトを計りネットワークを構築するという構想が新鮮であり、
これなら、1人の卓越した能力に頼ることなく、多数の参加者により
学校を支えると言うことになり、持続的に改革が行ええると言う意味で
非常に評価できる。
自分が参加できるジョブが、自分の得意分野で参加するという事であれば、
日頃PTA活動にも参加しない者でも協力しやすい。
しかし、学校長にこれだけに権限があることは、私は知らなかった。
内からの仕組みしか知らない教師方からでは、絶対に出ない着想で
あろうから、この意味でも外部からの血(知)の導入は、
教育改革には必要不可欠であろう。
藤原さんが言われた、「校長は、所長で上がり云々」は、例えとして
教育組織の実態を実に分かりやすい表現で現された。
それならば、それでおわらせないようにするとか、評価方法を変えるとか
私でも、色々対応策が考えられそうだ。
百マス計算の校長は、現組織内での部分改良だが、現代社会は、
複雑で1つの解答が有ると教えるのではなく、間違いがあっても複数の解答を
考えるとの発想は、50歳の私も自分の子供に1つの解答を人生においても
強要していたのではないかと胸に突き刺さるモノがあった。
しかし一抹の不安が私の頭に浮かんだ。
私は、島根県に住んでいるが、収入の著しい減少に伴う生活の緊縮
学校教育の荒廃は同じように進んでおり諦めとして言ってはいないが、
東京杉並区(私もかつて住人)と同様の人材の確保ができない田舎で
その手法が導入できるのかと。
ましてや、この手法が各地で採用された場合潤沢に人材が確保されるのか
という不安。
従来の提案より現実的、持続可能な提案として魅力的なのだが
やはり最後は、リーダーの存在が不可欠なのか。
February 5, 2007
(元)モテないボーイズが、「成功しちゃったぞ~、ボク達」とはりきっちゃった番組にみえました。
改革内容とチャレンジ精神はたいへん立派です。
学校に不満がたまりにたまると、このくらいの台風がよろしいのでしょう。
旧勢力を吹き飛ばせ!いいですねえ。
小泉チルドレンならぬ藤原チルドレン。
改革は支持します。が、見ていて恥ずかしく感じるのです。
February 5, 2007
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