明日のCALL-INについて

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明日のマル激300回記念生番組は私にとっては念願のCALL-IN番組です。日頃のマル激の視聴者の皆様への感謝の思いを込めた、「視聴者感謝デー」的な意味合いも込めています。

私は以前にアメリカで実際にラジオのCALL-IN番組やC-SPANのNational Call-In Showの制作に関わったことがあり、一度日本でもこれをやりたいと、機会をうかがっていました。

ビデオニュース・ドットコムはもう6年目に入りましたが、いかんせんCall-inは生放送じゃないとできないので、サーバーのキャパの問題や料金、スタッフのマンパワーなどがネックになって、これまでネット上では実現できませんでした。実際は生でなければCall-inができないというわけではありませんが、生放送じゃないと、その醍醐味が味わえません。

Call-Inというのは、早い話が、一般の市民が政治家や学者など公的な地位にある人間や、さまざまな疑問に答える専門的知識をもった人間に直接質問や意見をぶつけることができる番組です。電話をしてくる視聴者の立場だけに立てば、どこかの講演会に行って、質疑応答の機会があり、そこでたまたま当てられれば同じような機会を得ることが出来ますが、それだって、そんなに簡単な話ではありません。皆さん大都市に住んでいるわけではありませんし、有名な先生の講演は結構料金も高かったりします。

しかし、講演との違いはそればかりではありません。

より大きな違いはCall-in番組では、その質問に答えるシーンまでが全国(ネットの場合は世界)に向けて放送される点です。つまり、出演者は質問から逃げたりすることができないし、逃げれば逃げたで、逃げたことが満天下に知られるということになります。また、私が司会の場合は、出演者が質問をはぐらかせば、ちゃんと逃がさないように追求もします。

ビデオニュースでも将来的には週1回どころか毎日でも、政治家や政府の高官、学者、経営者、スポーツ選手等々、その時々のキーパーソンにスタジオに来てもらって、1時間ばかり皆さんの質問を自由にぶつけられるような番組を作りたいと考えています。これは是非実現したい。ネット放送は放送法上の制約はありませんので、スタッフの能力とマンパワー、サーバーのコストさえクリアーできれば、これは十分実現可能になります。

まあ、今回は300回記念ということで少々奮発しましたが、まだ毎日これができるような状態にはなっていません。今回の番組を一つのテストケースとして、将来の布石としたいと思います。

今回は少々急だったのと、年末ということもあり、人集めは相当難航しましたが、Call-inの趣旨を理解してくださった以下の方々が、参加してくださることになりました。
菅直人、保坂展人、平沢勝栄(以上衆院議員)、荒井 広幸(参院議員)、海渡雄一(弁護士)、内藤朝雄(明治大学助教授・いじめ問題のエキスパート、森達也氏(作家・ジャーナリスト)、山崎養世氏 (シンクタンク山崎養世事務所代表)、角谷浩一氏(ジャーナリスト)(敬称略)など。

4時間(22日17時~21時)の生放送の間に、上記の方々が次々と入れ替わり立ち替わり来られます。もちろん私と宮台さんも参加します。

なにせ初モノずくしの試みなので、何がどうなることやらという感じですが、ぜひCall-inが日本に根付く一つのきっかけにできればと考えています。

ちなみに今日本でラジオやテレビに視聴者が何らかの形で参加している番組は、基本的には全て事前スクリーニングを行っています。つまり、かかってきた電話をいきなりつなぐのではなく、事前に相手を確認し、ほとんどの場合、相手の電話番号を聞いた上で、登場時間の直前に局側から連絡をする方式です。多分かなりの比率で、実際には仕込みもあると思います。タウンミーティングのこと、とやかく言えませんね。

でも、これは仕方がない面もあります。放送法では、放送される内容については全て放送事業者が法的責任を負っているため、回線をつないだ視聴者が問題発言をした場合も、放送局は放送法に基づく訂正放送などを行うことが義務づけられています。そのような規制の無いアメリカで広く実施されているからといって、それをそのまま日本に持ってこれないのは、そのような理由があるからです。

一方、インターネット放送は、放送法には縛られません。放送法による周波数の割り当てもない(つまり、特権も与えられていない)ので、当たり前といえば当たり前ですが、より自由な発信が可能になります。もちろん公に対して情報発信をする以上、一般的な著作物と同じような責任は発生するので、例えば名誉棄損や一方的な誹謗、中傷は許されませんが、それはあくまで著作物と同じ扱いを受けてのことであり、免許事業者としての放送とは制約が大きく異なります。

極端な話、電話をつないだ時に相手が放送禁止用語を連発するなどのことがあっても、「大変失礼しました。では、次いきます」で構わないわけです。更に言うならば、どんなテーマの時に、そのような不規則発言の電話が多くかかってくるかも、視聴者にとっては意味のある情報となります。例えば、靖国だの憲法だの特定の問題をテーマにした時はおかしな電話が多くかかってきたとすれば、やはりそのテーマにはそういう反応を呼び起こす性格があるんだなということを、視聴者に認識してもらうことができます。あるいは、特定の団体に都合の悪いテーマを扱おうとしたら、明らかに組織的な妨害電話が入ったりすれば、それはまたそのテーマや団体の性格を露わにすることにもなります。

一方で、こっちが大まじめにCall-in番組をやろうとしているのに、いたずら電話ばかりが続くとすれば、「所詮日本の民度はそんなもの」ということも明らかになるかもしれません。この場合は残念ですが、しょうがないですね。できないものはできないんだから。反対に、結構デリケートなネタなのに、とても真面目でハイレベルが電話が次々と入れば、「案外日本も捨てたモノじゃないですね」的な認識を持つことができるかもしれません。

いずれにしても明日のCall-inはあくまでアメリカ式でいきます。スクリーニングはせず、かかってきた電話を次々繋いでいきます。電話をかけてきた方には、電話係が「今かけている場所(市町村)の名前と自分の名前(ニックネームでも可)と誰に対する何の質問か」を訪ね、保留にします。場所と名前と質問の概要を聞くのは、明らかにおかしな電話や酔っぱらいからの電話、言葉が不明瞭な電話を弾くだめです。それ以上のことは聞きませんし、基本的には入ってきた電話から順につなぐからこそ、call-inは面白いのです。

電話係が保留にした電話は、「何番にどこそこの誰さんから」の情報が私の手許の端末に表示され、基本的には私はそれを手許のリモートコントローラーを使って次々と繋いでいきます。電話を繋ぐ操作も、司会をやりながら私が手許で行います。

いたずら電話の場合、私が司会者判断で適宜カットし、次の電話をつなぎます。いたずらばかりでcall-inが成り立たないことがないように、ぜみ皆さん奮って参加してください。よろしくお願いします。

電話番号は03-3593-7931
メールアドレスはcallin@videonews.comです。海外からマル激を見ている方も多いので、メールでも質問やコメントを受け付けています。でも、コールインはやっぱり生電話が醍醐味なので、可能な限りメールではなく電話をいただけると嬉しいです。

神保

December 21, 2006



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コメント

投稿者 beantown 

既存のメディアの報道局で禄を食む者なので、大きなことは言えませが、神保氏やビデオニュースのためを思っての提言なのであれば、もう少しメディアや報道事業の特性や制約を理解した上でコメントする方がいいように思います。

これでは神保氏には全く参考にならないばかりか、恐らく、何も分かっていない人が、勝手なことをいろいろ書いているな、程度にしか感じてもらえないにちがいありません。

休憩部分でスイッチングや音声の切り替えが遅れ、神保氏のスタッフへの指示(罵声?)が流れた。地上波ではあってはならないミスなので、皆さんにとっては見たことのないテレビ制作のベタな舞台裏が、目の前に現れた瞬間だったと思いますが、その言い方がきつすぎるとか、その言い方を持ってして、若い人が育たない云々は、あまりにもメディアの制作現場の現実を知らない方の感覚のように思います。

もちろん視聴者としてそのような感覚を持たれるのは各人のご自由ですが、それをビデオニュースへの提言として出されても、ほとんど意味はないと思います。もし、視聴者に不快な思いをさせたから問題だとおっしゃるのなら、一視聴者の苦情という意味では有効だと思いますが、それではビデオニュースへの提言にはなりそうもありません。

あれは神保氏の話し方が問題なのではなく、経験不足の技術スタッフのスイッチングが遅れたために、舞台裏ではごく普通に行われているやりとりが表に出てしまったことが問題なのだと思います。

何百という作業が同時に進行する生放送の現場は正に戦場ですから、罵声が飛ぶなんてものではありません。いたるところで罵声や悲鳴が乱れ飛び、人が出たり入ったり走り回ったりしていますから、小さな声で何かを言っても誰にも聞こえません。まあ、あの時は神保氏だけがピンマイクをつけていたので、彼の声だけが外に流れてしまったのでしょう。神保氏にはお気の毒でした。

でも、やっぱり休憩に入ったら、神保氏の「引けよ」ではありませんが、すぐに引きの画面に切り替え、音声も絞ってあげないと、出演者はたまりません。生放送は極度に緊張するので、休憩に入った瞬間にリラックスした表情や姿勢になります。それが表に流れてしまう(しかも声まで流れてしまう)ようでは、これはもうどっきりカメラの世界です。

宮台氏の使い方についても、外部の方から見ると「宮台頼み」に映るのかもしれませんが、業界的に見ると、宮台という素材をとてもうまく使いこなすことで、少ないリソースでとても付加価値の高い番組を制作することに成功している事例となります。問われるのは、面白いかどうか、見る価値があるかどうか、ビデオニュースの場合だと500円払う価値があると思ってもらえるかどうかが全てですから、宮台頼みでも何でも、それが実現できてればいいわけです。

番組が増えてくれば、xx頼みのxxの数は増えてくるでしょうから、宮台氏の存在感は相対的には低下してくるでしょう。宮台氏についてはいろいろ批判や好き嫌いもあるようですが、私は「みのもんた頼み」や「筑紫哲也頼み」よりは1000倍いいと思います。

こうすればもっとよくなるというお話の中には、リソースの配分を考えておられない提言が多いように思います。実際にそれをやることの手間やコストがどの程度かかるかを考えなくてもいいのであれば、どんなすばらしい提言でも簡単にできますが、それは空理空論です。今同じリソースであれ以上の番組を作るのは、相当至難の業ではないかと思います。

いずれにしても、生放送はすごい番組でした。ビデオニュース規模の会社にあのようなしっかりとした生放送番組が作れてしまうとなると、いよいよ私たちにしかできないことは何も無くなってしまったようです。私もそろそろ真剣に身の振り方を考えなければならない時がきたのだと、あの番組を見ながら痛感した次第です。

今回番組を見てあらためて感じましたが、恐らく神保氏は経営者としても、皆さんが考えているよりも数百倍はしたたかな方なのでは無いかと思います。さもなくば、この世のものとは思えないほどの超人的な精神力を持つ人物なのか、そのいずれか、あるいはその両方なのではないかと思います。

今の日本で新しい報道メディアを作ることは奇跡に近いと思います。その中で、独立資本で曲がりなりにも生き残って、しかも少しずつでも成長している会社があるということは、私にはただただ驚きです。

December 23, 2006

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