IT社会 利便性の死角(今週のマル激)
Tweet今週のマル激は情報セキュリティの専門家で㈱ラック代取の三輪信雄さんをゲストにお招きして、IT社会の利便性の対価について考えてみました。例のクレジットカード情報の漏洩だの原発情報の漏洩だのの事件を受けての企画です。
早い話が、ITだのインターネットだの登場で、一見何でもかんでもすごく便利になっているようですが、実はその裏でセキュリティリスクは果てしなく増大し続け、個人情報なども筒抜けになっていたり、また一方で、会社では社員の動きを逐一監視カメラで監視していないとならなくなったりしてしまうという、ちょっとイヤーな話でした。 便利になっているようで、実はどんどん不便になっているようにも聞こえるし、もっと厭味な言い方をするなら、利便性などというセールストークに引っかかって、実はかえって不便になる技術やシステムにべらぼうなおカネを支払ってる我々は馬鹿なんじゃないか、とも思えてくるような話だったような気もしました。
月並な表現になりますが、IT技術の進歩のペースに明らかに人間がついていけていないようで、にもかかわらず新しい技術を売り込もうとする商業的な動機は常に働くため、新しい技術の美味しい部分だけが強調され、そのリスクが十分に(もしかするとほとんど)認識されないまま、技術だけが我々の生活の中に入ってきてしまっているのではないか。だいたいんそんな問題意識です。
私が特にイヤーな感じがした話は、ネットによって分散型社会が形成されるみたいな話があって、それが新しい地球市民による連帯を可能にするみたいな話がひところやたら強調されていましたが、実はそれはバラ色シナリオのセールストークに過ぎない可能性が高く、実際はむしろネットの進歩は情報の中央への集中(政府や大企業が持つ大規模サーバーしか、十分なセキュリティ対策を施すことが困難だから)が進む可能性が高いという話でした。
何だよ、ネットは政府や大企業の力を強めるだけかよ、みたいな話だったんですよ。これじゃあ下手をすると、文明の利器が何も無い時が一番幸せだったという話になりかねないじゃないか、みたいな話でもありました。
もちろん、今回の番組の切り口が「IT社会の死角を考える」ことだったため、自ずと悲観論が多くなってしまいましたが、とは言え、なかなか楽観論を想像できなかったのも事実でした。どなたか現実的な楽観シナリオをお持ちの方がおられたら、ぜひぜひご教示ください。
June 25, 2005
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.jimbo.tv/mt4/mt-tb.cgi/104
USB ポートのボンド詰めはもう古い(笑) from つきかげの消息記
相変わらず、週末のお楽しみ、「マル檄」なんですが、今週は「IT社会の『ばら色の未来像』を嗤う」と題して、ゲストは株式会社ラック代表取締役の三輪信雄氏。
うん...
June 28, 2005
『週刊大衆』の共謀罪批判。 from 右近の日々是好日。
7月4日発売の『週刊大衆7月18日号』(双葉社)の211ページから、「成立目前!「世紀の悪法」共謀罪という末世的恐怖」と題する記事が掲載されています。内容は以...
July 5, 2005
コメント
なんか、電話や自動車が普及し始めた頃に出てきたような批判的な議論と似ているなあと思えなくもないですが。
社会や個人がネットに依存すればする程、こういった議論が重要だとは思いますが、一般論としてのセキュリティーリスクについてなのか、ネットプロパーとして議論するかを、まず整理すべきかもしれないですね。
技術面で言えば、とりあえずIP6への移行を進めるのが望ましくはないかと。。。
June 26, 2005
コメントしてください
サイン・インを確認しました、 . さん。コメントしてください。 (サイン・アウト)
(いままで、ここでコメントしたとがないときは、コメントを表示する前にこのウェブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)





