アメリカはまだ飼料規制さえ徹底できていない。にもかかわらず輸入再開とは何とも・・・・

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この記事を見てもわかるように、アメリカはまだ飼料規制さえ貫徹できてない。にもかかわらず輸入再開とは、トホホ。

これ、つまり飼料規制の抜け穴問題が、アメリカ牛肉問題の本質の一つです。

あとは特定危険部位の除去がアメリカは30ヶ月以上のみで日本向けだけ全部やることに、現場レベルでは無理があること。日本向けはせいぜい5%。5%のためにラインスピードを落とすようなことを、誰も見ていない時に精肉工場がちゃんとやるはずがない。これは精肉工場の日常の労働環境を見れば一目瞭然です。

そして、検査対象が少なすぎて、実際にどの程度狂牛病が発生しているか実態が掴めないこと。もともと年間出荷3500万頭のうち2万5000頭しか検査をしていなかった。しかし、狂牛病が出てそれを35万~40万程度に増やした。それでも1%強。99%は無検査だってこと。しかも、しかし、これも抜き打ちではなく、現場レベルではかなりなあなあ。それをアメリカは、また2万5千程度に戻すという。もう金輪際アメリカで狂牛病が出ることはないでしょう。めでたしめでたし。

その3点セットがあって、尚かつ日本側の原産地表示義務が生肉に限られている以上、この問題から日本の消費者は逃げようがありません。加工品は、ラーメンのスープやカレールー、ブイヨンも全部入ります。

今新聞に出ている査察問題は完全に茶番ですね。典型的なすり替え。それにメディアが協力しているとしか思えません。もしくは本当にそこまで馬鹿かのどっちかです。

工場や施設がどんなに完璧でも、実際の製造過程で約束が守られなければ、何の意味もありません。
もともと1月に背骨が混入してしまった原因が、工場や施設にあったという話は聞いたことがありません。にもかかわらず、延々と施設の査察問題という本質をずらした論点で時間をかせぎ、ほとぼりが冷めた頃になって輸入再開と。

ちょうと2年前の10月23日に、大統領選挙が目前に迫っていたので、両者の主張に大きな隔たり残したまま無理矢理輸入を再開するということ一点のみで合意して、政府はその隔たりを埋める汚れ役を食品安全委員会に押しつけようとした。しかし、食品安全委員会の良識派がそれに反旗を翻したために、そのゴタゴタの収束に1年以上かかった。

でもって、食品安全委員会から良識派を全員駆除して、やっと輸入再開に漕ぎ着けたかと思ったら、何のことはない、もともとある問題が顕在化して、背骨が見つかってしまった。

要するに、2004年10月23日の合意に無理があるんです。あれがインチキなんです。
あとは全部そのごまかし。

しかしまた2年たって、アメリカに政治の季節がやってきた。前回はケリー候補と接戦だから、ビーフロビーの支持はブッシュ再選に不可欠。なんとか頼むよ。だったけど、今回はイラク泥沼化で中間選挙共和党が過半数割れの危機。ビーフロビーの支持は不可欠なんでよろしく頼むよと。

月末の首脳会談でそう言われるのがわかっているので、それに先手を打って輸入再開で合意。論点は査察云々と。

違うって。

まずアメリカは飼料規制ができてない。牛→牛のみの禁止では狂牛病の蔓延は防げないことは、イギリスも日本も身をもって経験済み。牛入りも牛無しも、肉骨粉は同じ飼料工場で作ってるんだからさ。

特にアメリカは牛→鶏がOKで、鶏(糞、羽根、残存物)→牛がOKなんだ。じゃ、鶏が食べたプリオンはどこ行くんだ。どこかに消えて無くなるんかい。牛h→鶏って言う場合の牛の肉骨粉にはSRMも全部杯っているんですよ。アメリカは肉骨粉は牛には与えてはいけないことになているので、じゃあSRMも全部入れていいでしょということになっているんです。つまり、その肉骨粉(bone meal)は確実にプリオン入りだってことです。

それにアメリカは牛の血液を牛に与えることもOK。これも気になります。

今回のこの記事はその問題をあらためて浮き彫りにしていると思います。私の古巣のAPの記事でした。著作権上全文引用はできないので、見出しだけ紹介します。古巣から著作権侵害で訴えられたくはないので。

http://www.richmondregister.com/business/local_story_173081940.html?keyword=topstory

Feed shipped to Kentucky recalled over possible mad cow violation
Associated Press

WASHINGTON— Livestock feed ingredients shipped to Kentucky and eight other states may have been contaminated with cattle remains in violation of a 1997 ban to protect against mad cow disease, a manufacturer said Tuesday.→続きを読む

食品安全委は何を評価してきたのか
このまま米国産牛肉の輸入を再開して本当にいいのか
狂牛病の原因物質はプリオンではないかもしれない?!

June 23, 2006



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コメント

投稿者 さとし 

アメリカ9州に輸送された3種類のエサのうち、2種類に牛の肉骨粉が含まれていて(牛→牛)、あとの1種類は豚の肉骨粉入り(豚→鶏)。FDA(食品医薬品局)に言われて、自主回収を呼びかけてるものの、いままでどれだけ売ったかわからないって、、回収しようがないじゃないですか。。

エサ、SRM除去、検査の3大問題は、アメリカ牛肉の不買で個人的には対応できたとしても(あと外食では牛肉を食べない、あるいはこの際ベジタリアンにでもなるか?)、加工食品の原料・原産地表示義務の問題には対応しようがないですね。

後者は、消費者に選択基準が与えられないという重大な問題なのに、しかも、アメリカに関係なく日本国内だけで解決できる問題だというにもかかわらず、なおざりにされているっぽいし、、うーん。。

June 23, 2006

投稿者 Che 

5金への質問投稿もさせてもらいましたけれども、ここにも書くことにします。
いつだったかの放送によれば、アメリカにもオーガニックの牧草のみで育てている牛があって、そうでない牛肉より1割増し程度の値段で食べられると聞いて、そういうのなら食べてみたいと思いました。
それで、生産者表示を義務付ける(国内産・輸入物問わず)ようになれば、消費者としては食べる肉の安全と楽しみが両方手に入るような気がしましたが、いかがでしょうか? それはそれで誰が作った肉なら安全でおいしいかということの正しい情報が必要になるのでしょうけど。


ただ、食肉よりもスープやカレールーの問題はほんとにもっとずっと悩ましいですね。
添加物の話もあるし、私も自分で作れるものは自分で作って食べたりしてるのですが、魚・植物のだしは<安価・安全・少量でも手軽>に取れるんですけども、動物のだしはちょっとそうはいかないんですよね。


>神保さんへ
細かいところで申し訳ありませんが、せっかく第259回の福岡伸一氏の放送もしたことですし、この文章の「プリオン」は「病原体」と書き直すべきではないでしょうか。

June 23, 2006

投稿者 さとし 

>Cheさん
まず、これこれこういう理由で米輸入牛肉は危険だって情報が、一般消費者に浸透しないと始まらない気がしますね。

あと、確かに「プリオン」は正常プリオンではなく、異常プリオンのことを指してますね。

June 26, 2006

投稿者 Che 

>さとしさん
そっか、それ以前の問題ですか…
ま、意識を持った人だけでも信頼できる牛肉を選べるようになればとも思うんですがね。
ちなみにプリオンのほうは、第259回の福岡伸一氏の放送で、プリオン=病原体という説が正しいと決まったわけではない、との話が出ましたので書いたものです。

June 26, 2006

投稿者 さとし 

>Cheさん
誰かがそういうオーガニック牛の農場と契約して、ネットで共同購入できるシステムとかを作れば可能かもしれませんね。あ、これけっこう商売になるかも?

たしかに異常プリオンより病原体の方がいいですね。神保さん、訂正お願いします。

June 27, 2006

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